付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「信長の密偵」 中谷航太

2013-09-24 | 時代・歴史・武侠小説
「三郎さまといれば、笑って死ねる。俺は笑って死にたい。ああ、面白かったと」
 人間どうせいつかは死ぬのだと、川並衆の頭領、蜂須賀小六。

 武田・今川・織田の思惑が交錯して騒乱ただ中の尾張国にやってきたのは、落ち武者狩りを生業とする丹左とその弟妹たちだ。
 しかし、彼の目的は首売りにはなかった。命の恩人である“歩き巫女”たちが尾張国に潜入した後に消息を絶ったというのだ……。

 買ってみたら「首売り丹左」というシリーズの第2弾で、それでも良かろうと思ったけれど、なんか前作からの引きの部分が多くてなんとなく説明不足というか歯切れが悪いというか。
 愛知県知多半島の根元、村木砦と緒川城の攻防戦という極めてニッチな戦場をテーマにしていて、どちらも職場から歩いて行ける範囲で繰り広げられた合戦ということで脳内補正が200%。なので、勢いで読んでしまったけれど、やはり前作を読んでいないと、主人公の動機とかわかりにくいなあ。もともと行き当たりばったりながらも、喜怒哀楽とは無縁な人間なので、血気盛んな二郎丸の方に惹かれます。
 1話2時間の時代劇ドラマスペシャルの2回目という感じ。

【信長の密偵】【首売り丹左】【中谷航太】【中澤一登】【ハルキ文庫】【時代小説文庫】【ハイスピード戦国アクション】【柿の木】【柔術】【尼】
コメント
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