付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「ドン松五郎の生活」 井上ひさし

2018-07-13 | その他フィクション
 小説家、松沢先生の飼い犬ドン松五郎は、犬が幸せになるにはまず人間が幸せにならなければ始まらないと、仲間を集めて世直しを始めるのだが……。

 夏目漱石の『吾輩は猫である』に倣い、犬の視点から人間社会を風刺する新聞小説。それをまとめて書籍化し、実写映画化したこともある作品。

「これでは時間の無駄ではないか。ショーなどというまだるっこしい形式をとらずに踊子全員裸にして並べ、客にたっぷり眺めさせ、堪能したところで次と入れ替えればいい」
 ストリップショーで客が踊子を熱心に見るのは丸裸になったときだけと聞いたドン松五郎。ならば最初から全員素っ裸にしておけば面倒がなくて良さそうなものだけれど、人間の男は隠されているものに何かを感じるらしい。

 そうだよねえ。
 あからさまに女性のパンツばかり見せびらかすお色気アクションアニメに色気は感じないし、でっかい大砲を連発するだけのミリタリーSFアニメにも燃えないわけで、やはりタメが大事なんですよ。(個人の感想です)

【ドン松五郎の生活】【井上ひさし】【山下勇三】【新潮文庫】【中日新聞】【誘拐】【革命】【ストリップ】
コメント
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