「ぼくは、嫉妬してしまう人は、心の中のなにかが満たされない淋しい人なんだと思う」
中学生の清良は教室に入れなくない。他人の大声や暴力的な言葉が怖いし、最近は『辺獄(リンボ)』という裏サイトで他人の悪意ある噂を広めたり仲間はずれの相談をしていたりいて、他の生徒に近づきたくないという気持ちは増すばかり。
かろうじて図書室登校をして、静謐で穏やかだった図書室に1日いるだけの清良だったが、そこさえも安穏の地ではなくなりつつあった。
そんなとき、清良は同じ図書室登校だという眼鏡の少年、むすぶと出会う。しかも彼は本と話せると言い、黄金の『神曲』を紹介してくれるのだが、それは地獄へ続く門だった……。
ファミ通文庫で刊行されている「むすぶと本。」のソフトカバー版の2冊目。
こちらは挿絵もなく、表紙イラストも文庫本と変えて……じゃなくて、表紙イラストは文庫版と同じく竹岡美穂。色合いと構図とりが変わると別物ですね。一般文芸の方向でコミカルな描写は抑え気味。重いテーマを軽く、それでいてじんわり染みこませて語るのではなく、正面から重いテーマに挑んでます。いじめがいじめを生む連鎖反応。そこに救いはあるのか?
【むすぶと本。】【七冊の『神曲』が断罪する七人のダンテ】【野村美月】【竹岡美穂】【カドカワ】【本と人のビブリオミステリー】【合唱祭】【不倫】【いじめ】【不登校】
中学生の清良は教室に入れなくない。他人の大声や暴力的な言葉が怖いし、最近は『辺獄(リンボ)』という裏サイトで他人の悪意ある噂を広めたり仲間はずれの相談をしていたりいて、他の生徒に近づきたくないという気持ちは増すばかり。
かろうじて図書室登校をして、静謐で穏やかだった図書室に1日いるだけの清良だったが、そこさえも安穏の地ではなくなりつつあった。
そんなとき、清良は同じ図書室登校だという眼鏡の少年、むすぶと出会う。しかも彼は本と話せると言い、黄金の『神曲』を紹介してくれるのだが、それは地獄へ続く門だった……。
ファミ通文庫で刊行されている「むすぶと本。」のソフトカバー版の2冊目。
こちらは挿絵もなく、表紙イラストも文庫本と変えて……じゃなくて、表紙イラストは文庫版と同じく竹岡美穂。色合いと構図とりが変わると別物ですね。一般文芸の方向でコミカルな描写は抑え気味。重いテーマを軽く、それでいてじんわり染みこませて語るのではなく、正面から重いテーマに挑んでます。いじめがいじめを生む連鎖反応。そこに救いはあるのか?
【むすぶと本。】【七冊の『神曲』が断罪する七人のダンテ】【野村美月】【竹岡美穂】【カドカワ】【本と人のビブリオミステリー】【合唱祭】【不倫】【いじめ】【不登校】