「戦闘城塞マスラヲ～負け犬にウィルス」 林トモアキ

　ひそかに人里離れた地下に建設されていた大都市で開催されるのは究極の武闘大会「聖魔杯」。優勝すれば世界が手に入るという大会への出場資格は、人間と人間以外の自律した意思を持つモノのペアであること。
　単なる対人恐怖症にして引きこもりニート青年の川村ヒデオは、拾ったパソコンに極悪感染ウィルスである電子精霊が潜伏していたことから、なし崩しに「聖魔杯」争奪戦に参戦することになってしまう。
　行く手に立ちふさがるのは、歴戦のプロフェッショナル軍人から吸血鬼まで1500組3000人を超えるライバルたち。一歩間違えれば死かはたまた巨額の負債を背負うことになる戦いで、ヒデオは生き残ることができるのだろうか……？

　負け犬青年がウィルス少女と天下一武闘会に臨む話。実力も自信もないのに、周囲が勝手に殺人鬼だの魔神だのと誤解して、うやむやのうちに勝ち進んでいくのであった……。
　こういう瓢箪から駒タイプで、なし崩しに話が大きくなっていく話は好き。

【ペア】【ウィルス】【すべては誤解から】【天下一武闘会】