付け焼き刃の覚え書き

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「快傑ゾロ」 ジョンストン・マッカレー

2014-12-21 | 冒険小説・旅行記・秘境探検
『たとえ死地におもむくとわかっていても、紳士がいったん正しいと信じて紳士らしく死ぬ限り、他人のとやかくいうことではない』

 よく「怪傑」=不思議な能力者と間違われるけれど、正解は「快傑」=痛快な傑物の方です。ディズニーのガイ・ウィリアムズ版が「怪傑ゾロ」表記で、日本でもそこそこヒットしているので「怪傑」を好む人もいるのかな。

 まだカルフォルニアがスペインの統治領だった18世紀末、神出鬼没にして正体不明の覆面の騎士ゾロ(狐)がいた。不正に蓄財し、弱い者を虐げる権力者たちにとっては『カピストラノの疫病神』、虐げられた民衆にとっては義賊にして紳士。
 その頃、没落した地主の美しい一人娘ロリタに、2人の救婚者が現れていた。1人は大農場主の御曹司ながら詩と歌を愛する気弱な青年ドン・ディエゴ・ベガ、そしてもう1人は野心たっぷりの砦の司令官レイモン。
 ところがロリタは、自宅に飛び込んできたゾロに一目惚れしてしまう……。

 原作は1920年刊行で、正体不明の覆面ヒーローの元祖と言うべき作品(続く『ローン・レンジャー』が1933年)ですが、今となっては「かいけつゾロリ」の方が有名ですね。この創元推理文庫版は、1975年公開のアラン・ドロン主演のタイアップ版。

「ちぇ! 下らねえ、引き割り粥と山羊の乳だ!」
 ペドロ・ゴンザレス軍曹の言葉。現代風に言い直すと、口から砂を吐くというあたりか。

【快傑ゾロ】【ジョンストン・マッカレー】【創元推理文庫】【剣と恋と義侠の大ロマン】

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