付け焼き刃の覚え書き

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「精霊海流」 早見裕司

2009-04-22 | 学園小説(不思議や超科学あり)
「来るときは来る、来ないときは来ない。心の準備をして待っていれば、会いたい人は、向こうからやってくるものだよ」
 国際市場のおばあさんの言葉。

 高校生・水淵季里はこの世でないものを見たり聞いたりできる「力」を持つが虚弱体質であり、また「力」の影響で人混みに出るだけでも消耗してしまうので大きな街へ出かけるのも避けるようにしている。
 そんな季里が沖縄へ飛ぶことを決意した。
 彼女の初めての友人、比嘉告未から助けを求める手紙が届いたのだ……。

 沖縄から来た少女・告未と季里の交流を軸に、今なお息づく沖縄の神々を描いた1冊で、水淵季里が高校2年生だった1998年夏の物語。美砂と陣内はあいかわらず活躍していますが、恭司はあいかわらず空気のような存在です。保護者役に徹していてどうする!?
 さて、季里と上出委員長の対比も面白いですね。どちらも、端からは他人のために頑張っているように見えるのに、見えるものが違うばかりに最後まで相容れないのです。季里がはっきり自己主張できるようになっただけ、骨を折った甲斐があったということでしょうか。
 この作品でTMRに言及されていますが、「米米CLUBの世代には今の音楽はついていけない」という文脈なので、当時流行りの歌という位置づけですね。メモめも。
 
【精霊海流】【早見裕司】【サーダカ】【水淵季里】【米米CLUB】【TMレボリューション】【沖縄戦】

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