付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「Z0096」 峰川弘行

2017-01-11 | ミリタリーSF・未来戦記
 昔、「Postal☆Tale」というPBM同人誌があり、そこでトータル100ン本運営されていたゲームのうち、きちんと面白いまま完結し、しかも参加しなかった者が今リアクションを読んでも面白く、総頁数もほどほど……という条件にかなって書籍化されたもの。
 他にも人気作品はいくらでもあったけれど、今あらためて読むとリストやプレイヤー同士のやりとりまで収録しないと意味が分からないとか、文章が粗くて手直しが必要とかいろいろ問題があって、該当するものがこの1作だけというあたり、ゲームは水物だなあと思いました。ライブでの疾走感が大きいのですね。

「そうです。これまでのパターンから推察すれば、ティターンズは遅くとも12時間以内にこのサイド6に攻め込みます」

 一年戦争の際に生じたサイド6と連邦政府間の亀裂は戦争終結後も埋まらなかった。
 地球連邦政府とティターンズによる、あからさまな恫喝にも関わらず、サイド6市民は自治権拡大を求めてやまなかったが、同時に連邦市民とマスコミも悪役としてのスペースノイドを求めていたのだ。
 そして宇宙世紀0096年。ティターンズは遂にサイド6懲罰作戦を開始した。オペレーション・ピースキーパー、すなわち〝平和の守護者〟作戦である。
 迎え撃つサイド6は第1艦隊のみを予備兵力として本土宙域に待機させ、残る第2から第4艦隊を暗礁宙域へと送り込んでいた。しかし、戦闘艦艇の3割はムサイ級、7割はサラミス級で、すべて一年戦争に参加した老朽艦である。モビルスーツは国産のディアスだが、その設計のベースとなったのはリック・ドムだった。その戦闘力は、高く見積もってもゲルググ程度でしかなく、ティターンズの最新鋭機には及ぶべくもなかった……。

 アニメ「機動戦士ガンダム劇場版」三部作、「ポケットの中の戦争」、「STARDUST MEMORY」のみを正史とし、当時既に発表されていた「機動戦士Zガンダム」「機動戦士ガンダムZZ」「逆襲のシャア」についてはフレーバーにとどめたり、大胆な解釈変更を加えたりするなどして、ミリタリー的にらしさを追求したリスペクトと思い入れの塊。
 100名前後のプレイヤーがモブキャラとして参加し、運良く最後まで生き残り、うまくストーリーにキャラクターがはまった者が主役……かな?というゲーム企画でした。アニメのつもりで参加していてクワトロ・バジーナの正体に、あれがバジーナなの!?とか驚くのも楽しみのうち。ちゃんと作品内での整合性はとれてます。あとはGガンダムもちらほらと。
 本文そのものは今でも「郵便遊技資料編纂室」で読めますが、書籍版が欲しい方は秘密財団ODAの援助がありますのでお問い合わせ下さい。

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