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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

魍魎の女王

2015-09-02 20:00:27 | 読んだ本
夢枕獏 昭和62年 祥伝社ノン・ノベル・上下巻
サイコダイバー・シリーズの第八弾と第九弾、持ってるのは上巻が昭和63年の14刷なんだけど、下巻が平成5年の17刷、どうなってんだ、俺いつ読んだんだろう、片っぽだけが古本というわけではなさそうだし、同じ書店のカバーかかってるから同時に買ったっぽいんだけど。
最初に読んだのがいつかは忘れてるけど、順番に押し入れのなかから探し出してきては読み返してみた、このシリーズ。
本作では、最初のシリーズで主役級だった、文成さんという大男が復帰します、ほとんど浮浪者状態だったみたいだけど。
で、何作目かで主役だった毒島さんが、冴子さんという美女から、鬼奈村典子さんという女性へのサイコダイビングを依頼されます。が、その肝心のターゲットは逃走。
文成は、誰から逃げてんのか何で逃げてんのかわかんない典子と、バッタリ会ったところで、こいつを助けて守ってやろうと思い立ちます。
冴子が手に入れたい典子の秘密というのは、魏志倭人伝に卑弥呼の能力として描写のある“鬼道”だっていうんだけど、それはなんだかわかんない。
で、新たな悪役とか黒幕とか出てきて登場人物は増えてくるし、バトルロイヤルになることが予想されるんだけど、それはまた今後に続く、と。
毒島は、自分のカネを持ち逃げしたホステスを追ってるうちに、岳っていう180キロはあろうかという男に会うんだが、これがたしか金剛拳とかいうのを現代に伝えてる一族の末裔。
下巻の最後には、前の巻の主人公であった無痛症の美空もちょろっと顔を出す。
それと、飛狗法っていう、これまた空海の密教的殺人方法のひとつとされているもの、それを現に所持しているらしい老僧も出てくる。
そうそう、それと最初のシリーズで空海の即身仏に潜る仕事をした、九門さんというサイコダイバーも再登場する。
というわけで、ここまでの何冊かは、これらのひとたちが一堂に会する新たな話の前フリでしたあ、というところで終わる。なので、この2冊のサブタイトルは「新・魔獣狩り序曲」となっている。
私が持っているこのシリーズは、ここまで。
すごいひさしぶりに読み返してみたけど、最初に読んだときと同様、この先に進む気はあまりしてこない、いまんとこ。
だいたい飽きるポイントは同じってことで、あまり成長というか変化はみられない、私という人間、って再確認したようなものだ。
コメント
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