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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

歩く影

2015-09-23 18:40:48 | 読んだ本
ロバート・B・パーカー/菊池光=訳 1994年 早川書房
もう持ってるものは全部ここに並べ終えたとばっかり思ってたんだけど、よく探したら、もう一冊だけ発見した。これがホントに最後。
原題「Walking Shadow」は、スペンサー・シリーズの第21作目。
スペンサーは、スーザンにつれられて、ボストンからちょっと離れたとこにあるらしいポート・シティって港町に行く。
そこでスーザンが理事をしている劇団の関係者を尾行している奴を探す仕事を引き受ける。
あまり気が進まないまま調査を始めようとすると、その劇団の上演中の舞台で殺人事件が起きてしまう。
スペンサーは、「おれは偶然の一致というのが嫌いなんだ」と言い、尾行者がいるらしいということと殺人のあいだには当然関係があるとにらむ。
町で調査をしていると、どうも触れてはならない誰かを怒らせてしまったらしく、中国人ギャングが暴力的な手段で、二度とこの町に来るなと脅しをかけてくる。
そんなことでおとなしく引っ込むスペンサーではないが、身を守るために、いつもの相棒のホークに加えて、今回はかつて敵方の用心棒的存在だったヴィニイ・モリスにもついてもらうことになる。
誰がホントの悪党で、殺人の動機はなんだったのか、なかなか事情が込み入ってて、真相にたどりつくのが難しい、意外と複雑な話。
どうでもいいけど、ポート・シティの警察署長のデスペインという登場人物について、スペンサーは「非常に厳しい警察官だ」と評すんだけど、そこでスーザンが「あなたよりタフ?」って訊くと、
>「乗りこなせない馬はいない。放り出されない騎手はいない」
って言う、おもしろい言い方だ。
意味をきかれると、「いずれそのうちに判る、という意味だ」って答えるんだけど、余計わかんないって。
いずれにせよ、やっぱ、このへんまで読み進むと、ちょっと飽きてしまうというのが、初めて読んだころ(単行本の初版を持ってるんだが)と何も変わってないことに気づいた私。
コメント
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