ジャック・ヒギンズ/菊池光=訳 1992年 早川書房
前回からは訳者がおなじというだけの、たまたまのつながりで。
「THE EAGLE HAS LANDED」は、「村上朝日堂」の「本の話(2)」という章で、神田にある中古洋書屋の話題のなかで、店の主人が手製の腰巻に書きつける日本語タイトルが適当で、この本について「鷲は土地を所有していた」となってた、ってことだけで私の記憶に残ってたんだけど。
1992年に「完全版」と銘打たれた本書が出て、読んでみようと思って買ったんで、完全版以外のものは知らないけど。7月に発行で、私の持ってるのは8月で既に再版である。
でもなー、当時ちゃんと読んだんだろうか、まったく記憶がない。もしかしたら買って安心して仕舞いこんでしまった可能性もある。二段組みでこの分厚さだから、けっこう量的に読み応えがあるし、冒頭の導入部があんまりおもしろいとは今回も思わなかったし、むかしの私は放り出しちゃったかもしれない。
買った当時も、内容とか何も知らずに、タイトルに関する前述の記憶だけで手に取ったわけなんだが、私は勝手にハードボイルドものかミステリーか何かぢゃないかと思いこんでたんだけど、全然ちがいます。
帯によれば「冒険小説」ってことになるらしいんだが、第二次世界大戦のドイツ軍の物語である。
イギリスの片田舎に一日だけ休暇に訪れるチャーチル首相を、ドイツ落下傘部隊が誘拐しようという作戦が決行される。
もちろん失敗に終わるという歴史的必然性はわかっているんだが、なかなかスリリングで読ませる。
今回読み返してみたら、たいそうおもしろい、止まらなくなる。
本来悪役のはずのドイツ軍の面々がとても魅力的なキャラクターで、最後は応援したくなってしまう。
前回からは訳者がおなじというだけの、たまたまのつながりで。
「THE EAGLE HAS LANDED」は、「村上朝日堂」の「本の話(2)」という章で、神田にある中古洋書屋の話題のなかで、店の主人が手製の腰巻に書きつける日本語タイトルが適当で、この本について「鷲は土地を所有していた」となってた、ってことだけで私の記憶に残ってたんだけど。
1992年に「完全版」と銘打たれた本書が出て、読んでみようと思って買ったんで、完全版以外のものは知らないけど。7月に発行で、私の持ってるのは8月で既に再版である。
でもなー、当時ちゃんと読んだんだろうか、まったく記憶がない。もしかしたら買って安心して仕舞いこんでしまった可能性もある。二段組みでこの分厚さだから、けっこう量的に読み応えがあるし、冒頭の導入部があんまりおもしろいとは今回も思わなかったし、むかしの私は放り出しちゃったかもしれない。
買った当時も、内容とか何も知らずに、タイトルに関する前述の記憶だけで手に取ったわけなんだが、私は勝手にハードボイルドものかミステリーか何かぢゃないかと思いこんでたんだけど、全然ちがいます。
帯によれば「冒険小説」ってことになるらしいんだが、第二次世界大戦のドイツ軍の物語である。
イギリスの片田舎に一日だけ休暇に訪れるチャーチル首相を、ドイツ落下傘部隊が誘拐しようという作戦が決行される。
もちろん失敗に終わるという歴史的必然性はわかっているんだが、なかなかスリリングで読ませる。
今回読み返してみたら、たいそうおもしろい、止まらなくなる。
本来悪役のはずのドイツ軍の面々がとても魅力的なキャラクターで、最後は応援したくなってしまう。