many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

繩文式頭脳革命

2019-09-22 17:56:13 | 読んだ本

栗本愼一郎 一九八九年 講談社
こないだ『パンツを捨てるサル』を読み返したあとに、押し入れのなか探して見つけ出した本。
「発想法プラス強靭で柔軟な論理構成法の書物」(まえがきから)ということなんだが、私がおぼえてるのは、「長嶋茂雄さんの日本語は、英語の下手な翻訳調だ」とか、著者の祖母が、パとバ、プとブなどを完全に反対にして外来語を発音してしまうとかって、枝葉のことばかりだったりする。
パとバをまちがう話というのは、外来語に対する自信がないがゆえに不安から無意識のうちにかならず逆にしてしまうって現象なんだけど、私の身近にもそういうひといるのでウソみたいに聞こえてもホントなことは確かである。
これは、人ってのはなにか問題に立ち向かったときに、「ある意味で、早く負けてしまおうとばかり、負けるほうの手段を無意識のうちに選択するのである」(p.62)って話のつながりで出てきてんだけど。
あと、速読とかアルファ波の出し方とかの本を出してる人って、社会的に優秀な実績をあげたりしてないから信用するに足りない、みたいな断じ方をしてるのも、この本のなかだった、読み返して思い出した。
いい考えが浮かんだりしたときにアルファ波が出てるからといって、アルファ波が出ればいい考えが浮かぶとは限らない、って原因と結果を取り違えるなって論理も、むかし読んだときに、そうだそうだと思ったもんだ。
てなわけで、優秀さとはなにか、優秀なひとになるにはどうしたらいいか、ってことを具体的に論じてるなかなかおもしろい本なのだが、なにが「縄文式」かというと、最終章で、縄文人は光のパルスで脳を共振させていたって話がでてくんだけど、そこんとこはちょっとトンデモっぽくないかって初めて読んだときから疑ってる。
でも、本書についてる「優秀度テスト」ってのはおもしろくて好きだな。
あと、ディベートのしかたの紹介も最後のほうにあって、もしかしたらディベート関係の本なんか読んでみようと思ったのは、この本の影響からかもしれない。
第一章 袋小路はすぐ脱出できる
第二章 優秀な人の発想法
第三章 優秀さは、はかることができる
第四章 効果的な説得の技術
第五章 脳の同時発火への道

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする