かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

やまと絵展

2023年11月24日 | Culture・Arts


最寄りのオフィスビルでも、ツリーが飾られた。
アナ雪。
この一帯、ディズニーに占拠されたかのようだ。



夜、久しぶりの会があるのだが、時間が少しあったので、やまと絵展2。
同じ展覧会に2回行くのは初めてかもしれない。
信貴山縁起絵巻に描かれる、平家に焼き討ちされる前の、東大寺大仏の絵の実物が、是非見たかった。

上野公園の紅葉も進んで来た。



連休の谷間ということで、平日の割には、人が多い。



2回目のやまと絵展だが、本当は、4回来ないと、全ては見れない。
保存上の理由もあるが、展示しきれないというのが、よりストレートな理由だろう。
信貴山縁起の他にも、前回展示されていなかったお宝をたくさん拝めた。
目玉の一つの源頼朝像は、結局、行けなかった時のみの展示で、拝めなかった。
こちらは、以前見たことは、あったのだが。

目的の大仏様の絵だが、今とは全く違うニコニコ顔だ。
絵の他の部分の描写が素晴らしいところを見ると、この大仏様の絵も、かなり実物に近かったものと思われる。
現在の大仏は、江戸時代の再建で、より威厳ある姿になったのではと、想像する。
信貴山縁起の大仏の絵は、当時から知れ渡っていたので(先日、江戸時代の精密な模写を見た)、敢えて当初の姿に戻そうとは、しなかったのだろう。
ということで、2回来た甲斐があった。



銀杏は、ややピーク超え?



法隆寺館にも寄ってみた。
デジタル法隆寺宝物館で、法隆寺金堂壁画が、公開中だった。
再現されたカラーの壁画と、その元となった今や重文に指定された白黒写真の原盤が、比べながら見れる。
この、精密な写真が,残されたのは、本当に、不幸中の幸いだった。
これがなければ、絵師の腕に左右される模写しか残されなかった。



1階は、何度も見ているが、金剛仏中心の展示。
真ん中は、摩耶夫人で、ブッダを産まんとするところだ。
我が家に、レプリカの鈴がある。



知らなかったのだが、奥にもう一部屋あり、法隆寺に伝えられた伎楽面が展示されていた。
金土しか開けないそうで、ここに足を踏み入れたのは、初めて。
正倉院に遺されたものより、やや古いのか。
デザインは、正倉院のものとほぼ一緒。
まさに、元祖の匂いを漂わせていた。
金土に来た時は、また寄ってみたい。



法隆寺館からの紅葉。
月も上っていた。



明日から、寒くなるそうだ。
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北宋書画精華 & RS No.9

2023年11月15日 | Culture・Arts


本展は、新聞で知った。
即、来た。
会場は、根津美術館で交通至便。
周りは華やかだけど、この空間だけ、別世界。



これは、暗くなってからの写真だけど、都会のど真ん中のこの空間。
素晴らしすぎる。
今回は、庭は割愛したけど、庭もすばらしい。



オープンスペースには、素晴らしい仏像群。
これだけでも、見る価値大。



三尊像は、当時の中国では当たり前だったのかもしれないが、今はほとんど残ってなくて、日本に多く残されている。
このアルカイックスマイルは、まさにその時代のもの。



中は、撮影禁止なので、紹介できないが、素晴らしい。
素晴らしすぎる?
以前、4時間並んで、北宋時代の絵を見たことがあったが、同レベルの絵をじっくり見ることができる。
北宋時代の絵画のレベルの高さは、よく言われるが、まさに東の文化のピークだった時代の書画かもしれない。
正直、書の方は、よくわからないのだが、画の方は、感嘆せざるを得ない。
どういう人が、どうやってこんなすばらしいかつ緻密な絵を描けたのだろうか。
好き嫌いはあるだろうが、この技術については、感動せざるを得ないのではないだろうか。
書の方は、硬いのから、柔らかいのまで、いろいろで、その甲乙の付け方はわからないが、書家達の書に取り組んだ姿が目に浮かぶ。

目玉の五馬図巻は、圧巻だ。
80年振りに見つかったというが、贋作の可能性は低く、今は、重要美術品だが、すぐ国宝に指定されるだろう。
同じ画家のものとされるメトロポリタン美術館の絵も展示されているが、五馬図巻の方が、圧倒的に、保存状態がいい。
その他にも、国宝、重文目白押しで、行く価値大。



久し振りに表参道に来たので、原宿に向かって北上。
表参道ヒルズのツリーは、いつもセンスがいい。



最後ちょっと寄ったのが、RSNo9。
イギリスに続いて2店目のローリングストーンズショップ。
ストーンズのショップへは、期間限定のには行ったことがあったが、このショップは、10月にオープンしたばかりで、潰れない限り、恒久的なショップ。
ネットで見たら売り切れ商品が多かったが、ショップでは、ちゃんと売っていて、Tと、ショップでしか買えないシングルレコードをゲットした。
たぶん、既にあったビルをリノベして、B1~2Fをストーンズのショップにしたと思うのだが、海外からの客を相当呼びこまないとという感じ。
B1とF2は、客は私一人だけで、相当のストーンズファンでないと、足を踏み入れない?
ロックファンとしては、大満足。



ストーンズの最後の来日に期待したい。
日本にいると、世界最高峰の文化に手軽に触れることができる。
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永青文庫

2023年11月03日 | Culture・Arts
ついに、ビートルズ最後の曲が発表になった。
音は綺麗だが、やや暗め?
いずれにしても、ジョンのデモに、ジョージがギターを重ねたところまでトライしていったんは、ギブアップした曲が、AIの発展によりジョンの声の切り離しに成功。
ポールと、リンゴが、音を重ねて、今回発表の運びになったことは、素直に喜びたい。
まだ、モノが届いていないので、詳しい話は、また後日。



今日は、久しぶりに永青文庫に行った。
早稲田駅から歩くと、この気になる建物を通る。
どうみてもガウディだが、1階は、床屋のようで、What is it ?



椿山荘が見える。
神田川も美しい。



今日の目当ては、長谷雄草紙。
十数年振りの公開という。



立派な建物。
細川護立(もりたつ)氏の収集品を収納展示している。
元は、本邸裏に建てられた家政所(事務所)だったのだそうだ。
どんだけぇ?
連合軍の一時接収を経て、終の棲家になったのだという。
展示室の他に、応接間などが、当時のまま展示されている。

展示の方だが、メインは、長谷雄草紙。
平安時代に実在した紀長谷雄(きのはせお)にまつわる怪異談を絵巻物にしているが、鎌倉時代~南北朝時代の作と伝わる。
重文に指定されている。
絵が繊細でユニーク。
鬼や、庶民の生活が自然に描かれ、ストーリーも荒唐無稽だが、当時だったらさもありなんといった内容。
やまと絵展に出てても全く遜色ない絵巻だった。

その他絵巻物の模写群が多数展示されていて、こちらも面白い。
模写と言っても、室町から江戸にかけて作られたもので、やまと絵展に展示されている絵巻の模写もある。
こちらの方が、ゆっくり見れる?
特に蒙古襲来図は、目玉で、元々肥後(熊本)の御家人であった竹崎季長が自らの活躍を描かせたと伝わる。
その後、多くの摸本が制作された。
この現物も、細川家が入手できるチャンスがあったが、逃し、今は、宮内庁が所有している。
摸本そのものと、その下書きが展示されている。
やまと絵展で展示されている信貴山縁起絵巻の摸本も展示されている。
江戸時代、熊本藩が作らせたものらしい。
写真のない当時、摸本は、貴重だったろう。



その後細川庭園へ。
一般開放されている。



純日本風回遊式庭園。



何と贅沢な空間だろう。



その奥にある松聲閣。
ここも中を見学できるが、今日は割愛。



その後、高田馬場まで足を延ばして、先日トーク―イベントにお邪魔した本多さんが、主催する研究所。
中は、ショップになっていて、凄いものが、たくさん展示販売されている。
手が出る価格のもののみちょっとゲットしたので、視聴後紹介したい。
まだまだ欲しいものがたくさんあったので、これからちょくちょくお邪魔しようかな。



高田馬場のガード下。
日本アニメ発祥の地。
ということで、今日も充実の一日だった。
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モネ展 & ローマ展

2023年10月27日 | Culture・Arts


今日もすばらしい天気。
先週に引き続き、美術館のダブルヘッダー。
最初は、モネ展。



入り口のところのデジタルアート。
足元は、ずぶずぶした感触があって、踏んでところから輪が広がる映像。
この池の現物は、見たことがないので、次回パリに行く機会があったら、訪れたいところ。



モネ展は、何度か行っているので、正直そんなにサプライズはない。
特に、印象派としての絵を描き始めてからのモネの絵は、相当見ている。
いろんな美術館から集めてきたところは、すばらしいが、印象派以前のモネの方に、目がいった。
サロン派に認められず、失意の時期の絵だ。
それはそれですばらしい絵を描いていたことがわかる。

印象派の絵を描き始めてからの連作も面白い。
同じものを、これだけ違うタッチ、色合いで、表現し、試行錯誤を繰り返していたのか。
おなじみの絵だが、これは、たぶん初めて。
光の魔術師と呼ぶにふさわしい。



ということで、すばらしい展示だが、何度もモネ展に行った身からは、ちょっとお腹いっぱい?
時間指定だが、かなり混んでいて、土産物コーナーも凄い行列で、入る気にならない。
ここは、流石にどうにかして欲しい。
いつもこうだから。



上野公園は外人客も多く、修学旅行生も多く、全体がお祭り騒ぎ。
平和をかみしめる。



昼は、前回と同じレストラン。
地野菜が売り。



2軒目?は永遠の都ローマ展。
ローマを訪れた時、自由時間に拝観したカピトリーノ美術館のお宝が来日ということで、楽しみにしていた。
一部巨大なものは、レプリカだが、世界一古い美術館と言われる美術館のお宝集合で、極めて貴重な機会。
特に、このカピトリーノのヴィーナスは、18世紀以降、海外の展示は、3回目ということで、奇跡の来日と言えるかもしれない。
17世紀に発見されたもので、それまで大切に保管されていたため、保存状態が極めてよい。
2世紀のものと考えられている。



この有名なカピトリーノの牝狼の像は1930年代に作られたレプリカだが、たぶん現物と並べても見分けがつかないだろう。
紀元前5世紀のもので、ローマで一番有名なお宝かもしれない。
子ども二人(ロムルスとレムス)は、ルネサンス時代に付け加えられたものという。
現地だと、時間もなく、さっとしか見れないが、こうやって日本で展示してもらえると、じっくり見れるのでありがたい。



唯一写真撮影可の展示。トラヤヌス亭記念柱の浮き彫り。
これは、19世紀に作られた複製だが、原作は113年のもの。



これは、コンスタンティヌス帝の虚像の頭部。
これも1930年代に作られた複製だが、その迫力に圧倒される。
写実性も感じられる。
330年頃の作品。
ローマ帝国の権力の大きさをひしひしと感じる。
その他にも大理石の像が多く展示されているが、日本の美術の時間によく使われる石膏像も、本美術館のものであることを知った。
天正遣欧少年使節団、支倉常長、岩倉使節団なども、訪れている。

イタリアというよりも、ローマファンは訪れるべし。
実際に訪れた時の様子は、2016年10月7日のブログをどうぞ。
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美術館のはしご

2023年10月17日 | Culture・Arts


いよいよ文化の秋到来。
見たい展覧会が目白押しだが、今日とりあえず2つ行った。
両方とも、超がつくほど素晴らしい。
会期が後半になるにつれ、混むのではないだろうか。
最初は、西洋美術館のキュビズム展。
ポンピドーから名品が多数来日。
それに日本にある名品を加えて、まさにキュビズムの歴史がわかる展覧会になっていた。



目玉の作品だらけで、嬉しくなってしまう。



写真から撮影用パネル。
意外と年配者が多かった。



キュビズムと言えば、ピカソとブラックだが、そのスタートは、ルソー、セザンヌあたり。
そして、ピカソ、ブラックが、創始したが、キュビズムの名は、ブラックの風景画が、キューブ(立方体)と評されたことによる。
上手く名付けたものだ。
しかし、ピカソ、ブラックは、まだ序の口で、そこからさらに発展を遂げ、本展では、モディリアーニ、シャガール、コルビュジエあたりまでを取り上げている。
題材は、静物、人物が多いが、風景画も面白い。
これは、ブラックの楽器。
キュビズムという言葉が生まれた頃の作品だ。



これもブラックのギターを持つ女性。



これは、コルビュジェの静物。
1922年の作品。
この西洋美術館を設計した人物でもある。



これは今回初来日。
目玉のドローネーのパリ市。
大作で、キュビズム全開。
1912年の作品。

とにかく、画家の苦労の跡が、どの作品からも感じられ、どう見たらいいかわからない作品もあり、面白い。
現代アートに興味のある方、必見。



昼休みは、上野公園のレストランで。
何度か行った店だが、看板が変わった。
中は、一緒?



カレーをいただいたが、上に生野菜を乗せるところが斬新。
野菜の新鮮さを最大限に生かす。



2軒目?は、トーハクのやまと絵展。
まだ、始まったばかり。
ここは、写真不可なので、説明だけ。



とにかく凄い。
まさに、やまと絵のリアル百貨事典の様相。
もちろん、巻物、屏風など、全部は展示できないので、会期を分けて、少しずつ(最大4回)展示する作品も多い。
鳥獣戯画や、伴大納言絵巻など、特別展で、全部見たことがあるものもあるが、信貴山縁起絵巻など、まだ、実物を見たことがないのものも多数。
全国各地から、名品大集合で、国宝、重文が、数えきれないぐらい、展示されている。
平家納経、平治物語絵巻も素晴らしい。
源頼朝像は、後期展示のようで、今は、見れない。
最初は、中国の影響を受けながらも、日本独自の世界を切り開いていったことが、よくわかる。
また、来ようかな? 



東洋館で、アジアのパーティという催しをやっていたので、覗いてみた。
普段、展示されていないものが、特別展示されている。
これは、韓国の三国時代(新羅?)の透彫冠帽。
6世紀のもので、重文に指定されている。
工芸品としても素晴らしい。



これは、インドの白地花唐草人物文様更紗。
19世紀のもので、イスラム教のユースフとズライハの一場面を染めているとのこと。
豪華。



細密画も。
18世紀のもので、ディーワリーの夜に音楽を聴く王族の男女。
ということで、東洋館は、もう一度、通しで見てみたい。



3階のテラスに初めて行った。
なかなかいい眺め。
ということで、文化の秋が始まった。
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