かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

Simon Phillips

2024年07月16日 | Music


今日は、Simon Phillips さんの Protocol Vコンサート。
Simonさんのステージは、初めてだったが、圧巻だった。



メンバーは、キーボード(Otmaro Ruiz)、ギター(Alex Sill)、サックス(Jacob Scesney)、ベース(Earnest Tibbs)の5人だが、みな超絶ハイテク。
Simonさんは、別格として、ギターが凄い。
ロバートフィリップを思い出した。 
サックスも大熱演で、途中で、音色をエレキっぽくするなど、マイルスデイビスか?



どでかいドラムセット。
市場最大?
リズムがトリッキーな曲も多く、その辺もキンクリ譲り?
ハマる!
Protocolシリーズは、大曲が多く、全部で5曲ぐらいのステージだったが、1時間20分、聴衆を圧倒。
途中、メモを見ながら、日本語で挨拶するなど、サービス精神も旺盛。
またこのメンバーで来てくれたら、絶対行く!

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加藤和彦トリビュートコンサート

2024年07月15日 | Music
今日、昼は、友人の告別式。
そういう歳になってきた。



夜は、久しぶりのオーチャードホール。
と思ったら、あるべきものがない!
東急本店が建て替え中だった。
オーチャードホールの部分のみ、限定的に営業中。
やっててよかった。



こちらから見ると、いつもと変わらない。



そして、コンサート。
正直、よくわからないで行っただが、良かった。

知ってる曲知らない曲が混ざっていたが、それぞれのアーティストが、それぞれの味付けで、すばらしいパフォーマンスを見せてくれた。
加藤さんの活動の説明シナリオをはさみながら、2~3曲づつ、各アーティストがパフォーマンスする構成で、加藤さんの活動の様子もよくわかる。
最初にフォーククルセダーズのメンバーを集める段階から、アメリカの音楽雑誌を購読していたという。
最初から、最後まで、とことん追求する人だった。
そのとことんさが、仇となったか。

ハンバード ハンバードさんは、初めてだったが、田島貴男さん、坂本美雨さん、高野寛さん、奥田民生さん、小原礼さん、GLIM SPANKYという超豪華メンバー。
加藤さんと本当の同世代は、小原さんだけだが、加藤さんの遺志を引き継いでいる面々だ。
トリが大好きなGLIM SPANKYなのには、驚いたが、松尾レミさんのボーカル力によるところが大きい。
サディスティックミカバンドのボーカルを務められる人は、そういない。
本人は、サディスティック・レミカエラ・バンドと、笑いを誘っていたが。

GLIM SPANKY+奥田民生+小原礼+(高田漣(Gt)、白根健一(Ds)、伊賀航(B)、ハタヤテツヤ(Pf))のタイムマシンにお願いは、最高で、これを聴いただけでも来た甲斐がある。
ハンバート ハンバートさんの帰って来たヨッパライは、小学校時代以来初めて聞いた気がするが、まさかライブで、しかも効果音付きで、聞けるとは思わなかった。
すばらしいアレンジ、各アーティストの思い入れの一杯つまったステージだった。

そういえば、帰って来たヨッパライで、ビートルズのリボルバーの影響の説明があったが、どの程度意識していたか。
確かに、新たな音を求めて、テープの回転スピードを変えたりしていたところは、共通している。
A HARD DAY'S NIGHTの一節が紛れてるとも全く知らなかった。
オリジナルを聞いてみたい。
もう一つ、そういえば、家をつくるならの歌が、加藤さんの作品とは、知らなかったか、忘れていたか。
たぶんCMで繰り返し流れていて、歌自体は、よく覚えている。
ビートルズみたいに毎年という訳には、いかないだろうが、5年に1回ぐらいやってみてもいいのではと思った。

セトリを覚えているところだけ。
違っていたら、ごめん。

あの素晴らしい愛をもう一度
白い色は恋人の色
もしも、もしも、もしも
帰って来たヨッパライ
シンガプーラ
青年は、荒野を目指す
不思議なピーチパイ
ニューヨーク・コンフィデンシャル
光る詩
絹のシャツを着た女
サン・サルバドール
キッチン&ベッド
浮気なGigi
悲しくてやりきれない
アリエヌ共和国
家をつくるなら
ダンス・ハ・スンダ
Blue
Big-Bang Bang
タイムマシンにお願い
塀までひとっとび

9/29、CS329で放送予定。



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王墓の謎

2024年07月14日 | Books
今日も、ゴルフキャンセルして、自宅静養中。
雨も降りだして、ちょうとよかったかな?



本書は、本屋で見つけて、即ゲット。

この1月に、ピラミッドに行って、始皇帝陵、大仙古墳と、有名な3大王墓を見ることができた私としては、是非読んでみたいタイトルだった。
ところが、読んでみたら、その深さと範囲の広さが、想像をはるかに超えていた。
特に、その深さは、たぶん他の研究者も考えていないかもしれない世界まで及んでいる。
もちろん、筆者の考えに基づくもので、事実と確認されたものではないが、非常に興味深いものだった。

そもそも、王墓建造に対する考え方は、近時、変化している。
例えば、ピラミッドは、王が権力をふるって、無理やり人民を駆り出して作られたというのが、かつてのイメージだが、近時は、喜んで建造に携わっていたという考え方が主流になっている。
著者は、それを、民が、原罪意識を払拭するため神(神聖王)に捧げる事業に身を投じたものだと理解する。
巨大な(神への)寄進のような考え方だろうか。
そして、豪華な副葬品は、神聖王が携える威信材。
しかしそれが巨大化するにつれて、権力王が生まれ、民との距離が離れて行き、王墓が衰退に向かったと考える。
そして、国家が成熟するにつれ、王は、権力を誇示する手段として、王墓から都市へと移って行く。
今ある世界宗教が成立する時期とも一致する。
日本でいえば、古墳が作られなくなった時期に、都や、大寺が作られるようになった。
これは、全く文化交流がなかった時代にも、世界中で見られる現象で、人類史の大きな流れを考える際、納得感の得られる考え方だ。

広さという意味では、アイルランド、インドネシア、ブルガリアなど、世界中いたるところで、王墓が発見されているが、それらに思いもよらぬ共通点が見つかったりもする。
地域をまたがって伝播したものではなく、人が集まったところで、同じような発想を経て、王墓が作られたと考えるしかない。
人類とは何か、人間社会はどう形成されてきたかを考える上で、王墓の研究は、大きなヒントを与えてくれる。
興味深い1冊だった。
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記紀の考古学

2024年07月13日 | Books
体調がなかなか戻らず、明日のゴルフも敢えなくキャンセル。



本書は、敬愛する森浩一さんの新書。
2000年に出た後、2005年に文庫化され、このたび新書で出た。
まだ読んだことがなかったのでちょうどよかった。

一応崇神から欽明までの時代を扱っているが、執筆中に新たな考古学上の発見があったりすると、話が飛んだりして、大学の講義を聞いているような感じで読み進められる。
記紀がすべて頭に入っているわけではないので、すっと頭に入ってくる話ばかりではないが、よく議論されるところなどは、網羅されており、たいへん面白かった。

特徴的なのは、自分のことをいつも”ぼく”と呼ぶことで、永遠の考古好きの少年という風。
そして、記紀が軽視される風潮に警鐘を鳴らす。
記紀が後世の作り話だったとしても、その根っこには、何かあるはず。
それを、現在残された古墳、遺跡、地名、風習などから、探っていく面白さを教えてくれる。
特に、現場を重視したフィールドワークは、机上の空論ではない、重さ、迫力を感じさせる。

その中で、森さん独自の見解を示す部分も出てくるが、出雲大社の巨木柱の発見などは、典型的。
その時の報道で、記紀を信じた学者感激という説明に憤慨したという。
記紀を盲目的に信じたのではなく、学問的推論でそうなったのだ!
縄文文化が見直されているが、今から20年以上前に、森さんは、古代の巨木文化のレベルの高さに着目している。
今の古代研究の流れの源流となったのだろう。

福井県の手繰ヶ城山古墳や、明石の五色塚古墳など、行ったことがあるからこそ味わえる腹落ち感なども、森さんワールド全開。
応神と仁徳が実は、同一人物の事績を2人の天皇の事績として語っているのではないかという説も、記紀と現在の考古学上の研究との比較から出てきたお考えだ。
これは、天皇陵への立ち入りが実質できない状況下、これ以上の議論の進展は期待できないのだが。

有名な古墳はかなり見てきたので、何度もうなずきながら読むことができた。
古代史、考古学に興味のある方は、一読してみてはいかが?
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ビートルズ研究 毒★独★髑★読本

2024年07月12日 | The Beatles
帰国後、体調いまいち。
しばらく静かにしていたいが。



本書の存在は、知っていたのだが、タイトルがうさん臭く見送っていた。
先日読んだ本で、ビートルズ事典の著者である香月さんの著書であることを知り、中古本をゲットしてみた。
元は、2000年8月発行の本なので、海外駐在中で気づかなかったのかもしれない。
流石、香月さん、マニアック度が半端ない。
日本のビートルズファンは、必携の1冊かもしれない。

まずは、日本人にとってのビートルズ年表。
ここまで詳しく知る必要は、全くないのだが、笑える。
60年代中盤以降の日本のニュースは、おぼろげながら覚えているものもあるが、ビートルズのニュースについては、全く知らないものばかり。
ビートルズのファンクラブが正式に設立されたのは、1965年1月のことだった。

次は、来日時の違和感ありありの記者会見。
音源を持っているが、通訳をプロモーターの永島氏自身がやっていたとは知らなかった。
あの混乱の中、ビートルズの心情を踏まえたしっかりした翻訳をされている。

次は、朝日、読売、毎日の3紙に載ったビートルズの記事の見出し一覧。
大村さんと同様、国会図書館で調べたのだろうか。
朝日と毎日の63年11月の記事が初出となっている

主なイベントについて、3紙がどう伝えたか、そしてその解説が、箇条書きにまとめてある。
解説が当時の背景を踏まえたもので、面白い。

次も、新聞記事についてだが、笑える記事一覧。
いかに、ビートルズが理解されていなかったか、誤解が多かったかがよくわかる。
音楽の情報は、音楽専門誌に頼らざるをえなかった。
今もそうは変わらないが。
64年1月の記事では、イギリスの突然変異扱いされている。

次は、時代が飛んで、ジョンが殺害されてからの騒動を時系列で追っている。
ここまで、細かく観察して追っかけた人はいないだろう。
特に、日本サイドでの報道、マーケティングにかかる動きは、忘れてしまっていたが、凄まじいものであったことがわかる。

次は、ビートルズマンスリーブックのサマリー。
今は、もう少し詳しいサマリー本が出ている。
私も、全冊持っているが、全部訳したら相当の量になってしまう。
特に、中期以降の号には、内容が散漫なものもあり、なかなか厳しいものがあった。
1969年12月の77号を持って、廃刊となった。
まだ、正式な解散前だったが。

次は、クリスマスレコードのヒアリング。
オリジナルも、復刻盤も持っているが、後期になるにつれて、おふざけ度合いが深まり、ヒアリングも難しくなるが、英和併記で、丁寧に翻訳してある。
脱帽。

次は、教科書に収録されたビートルズネタ完全リスト。
本当に完全なのかは、確かめようがないのだが、相当数の教科書に収録されていたことがわかる。
英語の教科書が多いが、社会科、音楽の教科書に収録されているケースもある。
私が使った教科書に使われていた記憶はないのだが、ディランの風に吹かれてが使われていたのは、覚えている。

そして、ビートルズに関する英語問題。
流石に、中高の教科書問題なので、難しくはないが、英語を必死に勉強していた学生たちに対して、ビートルズが問題に採用されていたとは知らなかった。
これも、私の使っていた教科書にはなかったと思う。

次は、有名な6百科事典に、ビートルズが、どう説明されているか、比較するコーナー。
我が家にあったアポロ百科事典(3冊セット)にも載っていたことを覚えているが、10行ぐらいの簡単な紹介だったと思う(もう古本屋に売ってしまった)。

次は、切手になったビートルズ。
今は、本国イギリスでも正式に切手になっているが、当時は、聞いたこともないような国から多くのビートルズ切手が発行されていた。
アンチグア・バーフーダ、セントビンセント・グレナディーン、ブルンジ共和国、サントメ・プリンシベ民主共和家国?
存在すら知らない国多数。
今も存在している国々なのだろうか。

何でもランキングは、ビートルズの本で、ランク付けしているものを、とにかく取り上げたというもの。
今も昔も、何でランクをつけたがるのだろうか?

ということで、取るに足らないコーナー、今は、さらに細かい専門書が出ているケースもあるが、引き続き、本書に掲載されている内容が、最高峰のコーナーもあり、たいへん面白い1冊だった。
香月さんは、1999年に亡くなられているので、本書が遺作になったのかもしれない。
当時、CDジャーナルにいらっしゃった藤本さんが、編集されている。
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