プレゼンの目的は？

村田茂雄です。
今回はプレゼンについての自分の考えを述べたいと思います。

皆さんは、プレゼンをどのように捉えていますか？

プレゼンなんだから、相手に内容を理解してもらうことに決まってるじゃん。
って声が聞こえそうです。

私もつい先日まではそのように考えていました。
ただ、今は違います。

もし「プレゼンの目的は何か？」と聞かれたら、迷わずこう答えます。

「発表（内容）を通じて、『自分（の魅力）』を伝える場」であると。


このような考えに至ったのは、3月3日に品川区総合区民会館で行われた『ウーマンズビジネスグランプリ』を観覧したことがきっかけです。

このグランプリは選ばれた8名の女性ファイナリストが独自のビジネスを8分間でプレゼンし、審査員がグランプリや優秀賞等を決めるものでした。


8名のファイナリストの方々は選ばれただけあって、どのプレゼンもすばらしいものでした。
8分間という短い時間の中で、自分のビジネスをいかに理解してもらうか、そのためにジェスチャーやパワポを工夫したりとされていましたし、このビジネスが実現したらきっとすごい社会に貢献するだろうといったものもありました。

ただ、どれも「きっと成功すればすごいんだろうな」とアイデアに関心するくらいで、表現が適切かどうかわからないが、それらはどれも自分にとっては『他人事』に感じてしまっていました。

しかし、唯一、一人だけすごく惹きつけられたプレゼンがありました。

その方のビジネスは「自分のお気に入りのぬいぐるみを旅行させる、そのツアーを計画・実行する」というもの。

「ん？？　どういうこと？」と思われるかと思いますが、言葉の通りです。

よくテレビで「初めてのお使い」で自分の子供にひとり（もしくは兄弟で）買い物をさせるような感覚で、自分のぬいぐるみをそのツアーに参加させ（ぬいぐるみの所有者は参加しません）、見守るというもの。ツイッターやフェイスブックで今、自分のぬいぐるみがどこを観光しているというものが見れたりして、ツアー終了後は、ぬいぐるみの所有者に、ぬいぐるみと観光スポットをバックに撮影された写真が送られてくるというビジネス。

ほんとにビジネスになるの？　と思いますが、
プレゼンを聴いていて、とにかくこのビジネスを実現させてもらいたい、応援してあげたいと思った自分がいました。

これは、内容がどうこうよりも、そのプレゼン者の人柄やそのビジネスに対する熱意等がすごく魅力的にうつり、ビジネスとしての計画性や将来性、収益性や波及効果といったことはやってみないとわからない、いや、むしろあまりないかもしれない。ただ、このビジネスに対する想いがプレゼンを聴いていてすごく伝わってきて、このビジネスの成功を願う以上に、この人を応援してあげたいという想いになりました。


そもそも、新たなビジネスは前例がなく、現在成功しているビジネスの多くは導入気期において成功するとは思われていない、むしろ非難されることが往々にしてあります。
ただ、周りが応援してくれるかどうかはビジネスを成功させる上ですごく重要だと思います。


だから、プレゼンで伝えることは、内容以上に、自分自身！
応援してもらえるように自分自身の魅力を伝えること、これがプレゼンで一番重要なことであると実感した大変貴重な経験となりました。




最後にこのグランプリの審査基準は以下の10項目。

１．事業の内容を明確にイメージできるか
２．世の中に“あったら良い”と感じさせるか
３．目標数値や資金計画、運営体制などに無理がないか
４．世の中の流れ・時代に合っているか
５．将来的に成長・展開していく可能性を感じられるか
６．継続的に収益を上げることが可能か
７．競争相手・競合との優位性が感じられるか
８．波及効果はあるか
９．経営者としての魅力
10．チャレンジ精神、事業に対する熱意

これだけみると、前述したビジネスは賞にかすりもしないように感じますが、
全部で６つあった賞でグランプリ賞は無理でしたが、唯一のダブル受賞をしていました。