17期生 設楽です。
いよいよブログ投稿も今回が最後となりました。
ところで、私は最後の決意表明でワケのわからないことを言い続けたので、どうなっちゃってんの?と思っていらっしゃる方のために、現在お話し出来る段階のところまでを書き記し、最後のブログとさせていただきたいと思います。
まず、最終講義での決意表明ですが、まとめると以下のようになります。
(1)合宿のときに作成したキャリアビジョンを見直し、状況が変わった部分と変わっていない部分があることに気が付いた。そして変わっていない部分(家庭環境)のため、当面独立は選択肢として考えず、企業内診断士として研鑽を積むことを改めて決意した。
(2)しかし、稼プロ!卒塾にあたり、1点だけわからないことがあった。それは診断実習の際、事前に配布された資料から当日のヒアリングに至るまで与えられた条件(Input)は全く同じだったにもかかわらず、成果物(診断書,Output)が17期生15名がバラバラだったこと。
(3)なぜバラバラになるのか? 終わってからずっと考えあぐねていたが、卒塾間際の5月末にあることに気付き、ようやくカギを見出した。それが「空き缶の蓋」であり、このカギを手掛かりに診断士活動を続けながら診断士の外にも出ていくことを決意した。それが自分の「決意表明」であった。
となりますが、(2)と(3)の間のところを少し補足させてください。
まず、個人ではなくグループで診断書をまとめたら質が上がるのか?と考えましたが、これは違うと思いました。私の推測ですが、そうしたらかえって妥協の産物のようなつまらない診断書になっていたことでしょう。では、17期生が診断士として経験を積めむことによってこの差異は収れんするのか?とも思いましたが、これも違うと思いました。15人揃って同じ答えになったら、経営に答えがあることになってしまうからです。もっとも、対象企業によってはほぼ同じになることもあるでしょうが、そのような企業の場合は今やっても同じになるでしょう。
そんなわけで、答えが出ないままでいましたが、ある日、「空き缶の蓋」のことについて学んだことにより、私の見方が大きく変わりました。
では、空き缶の蓋の秘密ですが、まず写真をよく見てください。左側と右側が微妙に違うことに気が付きませんでしょうか? 実はこのことにより、缶を開けようとする際にかかる力が一方向に偏るため、誰がやっても同じように、しかも簡単に開くようになっています。(仮に左右対称だったら、力が分散し開けにくいものになるはずです。) このことは言われれば簡単に理解できることですが、何も考えずにただ見ているだけでは気づかないものだな、と思いました。そして秘密はもう1つあります。これは懇親会のときにも言わずに黙ってましたが、、、実は缶というものは壮大な矛盾に満ちたものです。なぜか。それは「開けるときは少ない力で簡単に開けたいのに、そう思わないときは絶対に開いてはならない」という矛盾があるからです。それはそうですよね。力を入れずに簡単に開けばいいだけのものを作ってしまうと、知らない間にカバンの中で開いてしまったというような事態が起こってしまいますので。「開けたいときは開いてほしいのに開けたくないときは絶対に開かない」 それが(自動販売機で売っているような)缶の蓋です。見事なまでに矛盾をクリアしています。逆に缶切りを使うような缶は「開けたくないときは開かないが、そうであるがゆえに簡単に開けることもできない」ものになります。
なるほど。これは奥が深いと思いました。とはいえ、この缶の話は先の診断実習と直感的には結びついたものの、どう有機的に結び付けていくかが課題として残りました。ただ、この缶のことを更に突き詰めようとしたとき、その答えは診断士という枠の外にあるため、外に打って出ることが私の稼プロ!卒塾後にやるべきことと考えました。そのことを「旅に出る」という表現で決意表明をした、という次第です。
ここまでの話は3分では到底出来ないということもあり、最終講義では皆さまには消化不良な形で伝わってしまったかと思います。相変わらずの舌足らずですみませんでした。
最後になりますが、この1年間、鴨志田塾長をはじめ、講師の先生方、事務局の皆様、同期の仲間には大変お世話になりました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。ただ、自分は(稼プロ!に限らず)どこに行っても問題児(?)なので、皆さまにはご迷惑をおかけしたことが多々あったかと思います。残念ながら3意が果たして習得できたのかどうか。自分ではよくわかっておりません。申し訳ありませんでした。
もうすぐ卒塾式ですが、皆様と直接お会いするのは基本的にはその場が最後で、その後はOB会などがあったとしても、会う頻度は極端に減ることになるかと思います。ですが、今はもうSNSなどで簡単に交流が保てる時代になっています。直接顔を合わせることはなくとも、自分がどんなことをやっているかについては継続して発信していきたいと思います。だから、私はさよならとはいいません。稼プロ!という名前の缶の蓋を開けたということはそういうことです。一度開けたら缶はずっと開いたまま、です。ありがとうございました。
設楽英彦