こんにちは。
19期生の廣瀬達也です。
先週末、10月30日(土)、31日(日)の2日間にわたり兵庫県豊岡市で「コウノトリ未来・国際かいぎ」が開催されました。
この「かいぎ」は私が通っている兵庫県立大学大学院も関わっており(教授陣が登壇したりコーディネーターになったりしています)、選択している「サイエンスコミュニケーション演習」なる科目の講義に位置付けられていたこともあり、出席確保気分半分、興味半分で参加しました。想定以上に面白く感動したので、今回は「かいぎ」で感じた多様性の大切さについての再発見について書きます。
<「かいぎ」について>
公式HPの説明は
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「コウノトリ未来・国際かいぎ」は、コウノトリ野生復帰実現に向けた技術・知見の集積、それを支える持続的な地域づくりを進めるために、兵庫県と豊岡市が開催する国際会議です。
2005年にコウノトリを放鳥して以降、コウノトリは私たちの周りで日常的に見られるようになりました。繁殖地も全国に広がってきましたが、人の暮らしとの関係など新たな課題も生まれてきています。
今秋、これからの私たちの未来を議論するため、「第6回コウノトリ未来・国際かいぎ」を開催します。
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となっています。
ざっくりと言えば
- 1日目は大学教授など大人の専門家の「講演を聞く」
- 2日目はコウノトリ飛来地、そしてそこで実際に環境活動に関わっている(関わっていたことのある)、小学生・中学生の活動報告、高校生、大学生、若手社会人の意見交換の「見学させてもらう」(疑似父兄参観授業的?)。
という感じでした。
それぞれの魅力があり両日ともよかったのですが、特に2日目の若い人たちの活動、意見がとても魅力的でした。
まずは国内5つのコウノトリが暮らす地域(栃木県小山市、千葉県野田市、福井県越前市、島根県雲南市、そして豊岡市)の小学生・中学生をZoomでつないでの発表&意見交換。
各地域(学校)でのコウノトリ(それ以外の環境保全に関わることなども含む)に係る活動の報告。そして、それぞれの発表を聞いた後、他の地域の発表内容を踏まえて、自分たちが新たにやりたい、注力したいと感じたことについて共有。
簡単に地域を越えたコミュニケーションを実現できるWeb会議の仕組みで、離れた地域の小学生同士が交流できるというのは素晴らしい体験です。(今回メンバーは既に今年の3月に「コウノトリKODOMOかいぎ」なるオンラインイベントで話し合ったメンバーらしかったです)
「発表内容」そのものももちろん素晴らしかったのですが、離れた地域の小学生・中学生が手軽に「交流している」ということに軽く感動しました(私自身も「全国各地の診断士が地域を越えてWeb会議で交流できるようになった」ということは既に体験しています。しかし、この小学生・中学生同士の交流は恐らく私たち診断士以上の「化学反応」というか「経験値の蓄積」が期待できそうなので)。
次は、同じ国内5つのコウノトリが暮らす地域在住・出身の高校生、大学生、若手社会人がステージに登場(島根県の高校生1名はZoom参加。他はリアル豊岡会場)。先に登場した小学生・中学生の先輩たち(大学で生物学専攻したり、市役所に就職して環境保全関連活動に関わっていたりする人など)です。
高校生が「過疎化進む地元で環境保護活動の維持が難しくなるのではないか」という環境保護活動と過疎化対策の両立は困難性についてのか問題意識を持っていたり、大学生が「行政レベルのシッカリした取り組みの必要。自分自身が将来は行政に関わり推進側に回りたい」という考えを持っていたり、「環境保護活動は上手くやるといいビジネスになるはず。なので、お金の流れを作ることができれば地域活性化との両立はできる」、という提案する大学生がいたり…
ステージでの「若い人たち」の意見交換を見ていてすごいなぁと感心、いや感動しました。
そして、私自身が日常生活の中でこの日ステージに上がっているような若い人(小学生とか10代、20代)との接点をほとんど持っていないことに気づきました。
振り返ると、私が「多様性」と感じていたものは、同じ社会人、同じ診断士という範囲で地域・職種という「ヨコ」のものです。「世代」という「タテ」の多様性はあまり持っていません。
コウノトリが暮らす環境として「多様性」はとても大切なのです(特にエサの確保などで)が、人間が暮らす環境としても「多様性」は大切なハズです(「強い組織に必要なのは多様性」と言ったりもしますよね)。なんとなく、ちょっと「硬直化したコミュニティでの交流」しか持てていないような危機感を感じました。
実際のところ「タテ」レベルの多様性につながるリアルな接点確保は難しいのですが、まずは「どうやら自分が普段接している世界・社会はかなり限定的である」ということを意識し、できるだけ柔軟な感覚を持つことアンテナを立てることを心がけたいと思います。