稼プロ!事務局の佐々木(晋)です。こんにちは。今回のタイトルは”働きがい沈没”。ちょっと刺激的な表現ですが、7/18に日本経済新聞に掲載された”「働きがい」沈没 日本企業に迫る危機”から借用しました。
米ギャラップ社が実施しているグローバル職場環境調査(21年実施)では、熱意ある社員の比率が日本は5%。主要国の中では最低クラスです。5%って衝撃的ですよね。同じフロアに100人働いていたら95人は「働きがいないなー」と思いながら仕事をしている(苦笑)。想像するとテンション下がります。
働きがいは近年低下が止まらないようです。日本最大級の社員クチコミサイト「オープンワーク」の情報をもとに働きがいの低下を測定したところ、20212年を100とすると2022年は88.5まで下落。私は数年前からオープンワークに登録して自社の社員による口コミや評価をチェックしており、ちょっと退くほどリアルに感じているので、この数値は実態を正確に表しているんだろうなと思います。
企業もこの状況を深刻に捉え様々な対応をしているようです。SUBARUやセブン&アイ・ホールディングスは役員報酬に従業員エンゲージメントを加味しています。これは従業員のエンゲージメントを上げるインセンティブになりますよね。8/3にやはり日本経済新聞に掲載された記事によると、パナソニックHDはグループの事業会社全体で積極的に風土改革に取り組んでいます。HDの中で最も従業員エンゲージメントが低いオートモーティブシステムズは、オフィスのど真ん中に本格的なキャンプを模したテントと焚き火のあるスペースを作りました。従業員が煮詰まった時にリフレッシュしているそうです。
私も働きがいは本当に大事だと思います。オープンワークの口コミを見ても、業績が良い会社の大半は社員の評価が高い。日本経済新聞で紹介されたよう、働きがいを高めるために会社が様々な工夫をすることは大事です。
その一方で、一番重要なのは「社員自らが働きがいを見出す」ではないでしょうか。働きがいは与えられるものでなく、自分で見つけるもの。稼プロ!で学ぶ、他人軸と自分軸ですね。そのためには、自分のような管理職がもっと部下に寄り添って、一緒に見つける手伝いをしてあげることが必要だと思いました。
米人材コンサルティングのコーンフェリーは日本の働きがいが低いことについて「日本企業の上位下達の組織風土は自発的努力を抑圧し、エンゲージメントの壁になる」と指摘しています。管理職が上からの対応に忙殺されて、下のエンゲージメント向上を諦めている。自戒も込めて、そんなことも一要因かなと思いました。