22期生の藤川豊です。
企業内である私のワークスタイルですが、コロナ渦で2年半ほど前にリモートワークが始まり、現在では、出社は月に数回程度になっています。この2年半の間に、これまでは想像できないほど働き方に大きな変化があったわけですが、その中でトライしてきたことなど、いくつかピックアップして振り返ってみたいと思います。
今の仕事は経営管理で、チームメンバー同士が離れている状態で、コミュニケーションを減らさないやり方をどうすべきか、試行錯誤してきました。その対応策の一つに、なるべく小さいサイズにタスクを分解し、短い期間にて試しながら進める、いわゆるアジャイル的な業務術があります。以前、アジャイル手法でのソフトウェア開発に取り組んだ経験があったので、そのやり方を開発以外の業務プロセスの仕組み化にも展開してみたという次第です。
アジャイル式では、最初に決めたことをゴールまで黙々とやり続けるのではなく、関係者と対話を繰り返しながら、実際に見えるアウトプットを素早くつくって関係者の反応を試し、その結果をもとに、真に重要な内容を補足したり、順番を入れ替えたりして完成させていきます。組織のビジョンやミッションの共有は前提としつつ、新規施策の立案、プロジェクトのマイルストン策定、事業レポートの作成など、色々なタスクに適用しています。サイクルとしては、1週間を単位として、毎週月曜に1週間分の計画立案と先週の振り返りを行います。また、日々の朝会も実施しますが、これによりメンバーの様子や仕事の状況がわかりますし、毎日の対話を進める中で、互いの関心も深めることができます。
1週間単位で取り組むタスクは、カンバンを作れるオンラインツールを使って、遠隔で投稿しています。優先順位の高いタスクのカンバンは、ドラッグ&ドロップですぐに並び替えられるので、意思決定の視える化にもなり、あとはその判断に従って、メンバーが自律的に仕事を進めやすくなります。
こうしたアウトプットを作るためのツールや、アジャイルを実現するための手段であるプラクティスも色々あるのですが、また別の機会に紹介してみたいと思います。
パーソル総研の調査では、大企業と比較して中小企業はリモートワークの導入率が低いという結果が出ています。実際には手元の業務から始められることも多く、メリットも大きいので、中小企業でのリモートワークも増えていくのではないかと思っています。中小企業へのリモートワーク浸透策については、何かお役にたてることがあれば、取り組みたいと思っています。