みなさん、こんにちは。
稼プロ!20期生の大野徹司です。
前回に続き、今非常に興味のあるM&Aについて調べてみました。
M&Aでは、通常の支援業務と違い、売り手と買い手の2者が登場します。仲介者として、2者の間にたち売買案件をまとめる場合には、どちらか一方に有利となるような交渉をしてはいけません。そのため、事前に利益相反項目を明示し、問題を解消しておくこともあります。一方で、2者が存在するため、双方に対して支援する機会があります。今回は、仲介者としての活動ではなく、売却企業と買収企業それぞれへの単独支援の機会についてみてみます。まずは売却企業に対する支援です。
【売却企業に対する支援機会】
まず、現在M&A市場は売り手優位となります。売りたいと考える企業が少なく、買いたいと考える企業が多いため、よい売却企業候補と出会うことが重要です。日頃からアンテナを高くし、事業引継ぎ支援センター、商工会・商工会議所、その他機関、人脈をフル活用して売却企業候補と出会います。最近はM&Aプラットフォームと組む士業もたくさんいるようです。(この辺りはまだまだリサーチしたいと思います)
次に、売却企業候補がみつかれば、経営者と入念に打合せを行います。経営者の考え・従業員の問題・買収企業への希望条件・売却時期や売却額などについて、時間を惜しまず何度も打合せを重ねることで、内容に齟齬がないかを確認していきます。
売却まで時間がある場合には、企業価値向上のための磨き上げを実施します。売上・利益アップ、財務体質の改善、リーダー人材育成などで、買いたいと思われる企業にしていきます。企業価値が上がることで、経営者が事業を存続したいケースがでてくるかもしれません。高く売れさえすればよいと考えるのではなく、企業価値が上がり世の中のためになる、多くの関係者がハッピーになることに焦点をおいて、売却を取りやめる柔軟な対応もあり得るでしょう。
売却まで時間がない場合でも、できることはあります。買収企業に不安を与えないように、売却企業の強み・弱みを誠実に提示し、買収後にPMI(買収後統合作業)で企業価値を上げられることを丁寧に説明したいものです。一番気をつけるべきことは、提示したデータの間違いや偽りで不信感を持たれないことです。買収企業に提示する書類として「企業概要書」を作るようですが、これは診断士の腕のみせ所ですね。
売却価格が上がれば、コンサルタント手数料も上がることでしょう。しかし、診断士として、企業や人材の価値を上げることを最優先に考え、優良な企業・機能・人材を後世に残すお手伝いをしていくという信念を忘れずにもちたいものです。
次回は、買収企業側に対する支援機会をみていきたいと思います。
以上
テーマを決めてブログを書くのは、いいですね。私も何か考えてみないと。
診断士はこの業務に向いていると思いますが、ブランド化や信頼が周知されるとやりやすくなると思います。
良い事例、多くの実績、そして良い支援があるといいですね。