22期生の塩谷です。
最近、日本経済新聞の朝刊を読んでいて考えさせられる記事があったので、記してみます。2023年6月2日の記事です。今年4月、食べるスープの専門店「Soup Stock Tokyo」が「離乳食を全店で無償提供する」と発表したところ、想定以上の賛否の声が飛び交い「炎上」したというもの。フォロワー3万人の公式ツイッターに3200万を超える閲覧があり、好意的な意見よりもネガティブな意見が目立ったというものです。
一般的に考えると社会貢献を意識した取り組みであり、あまりネガティブな意見が出ることがないように見えますが、当社については、そうではありませんでした。それは1999年の創業当時、多くのファーストフードやファミリーレストランが存在する中で、働く女性が落ち着いて食事できる場所の提供をコンセプトにしたところ、狙いは的中、女性客を中心に独特のブランドポジションを確立したという経緯があったからです。
その記事は、「企業ブランドへの内省と持続的な発信力が問われている」と締めくくられています。非常に難しい問題ですが、丁寧な情報発信は間違いなく必要だったんだろうなと記者の方に賛同しつつも、逆に25年近くもそのブランドを維持し、根強いファンが存在していたことに感心しました。
創業者は三菱商事から出向した日本ケンタッキー・フライド・チキンにおいて「Soup Stock Tokyo」の企画となる物語形式の企画書「スープのある一日」を起案、翌年お台場に1号店をオープン。2008年、MBOによって三菱商事から独立しました。
これだけで十分ストーリーがあって、創業者はもっと多くテレビに出ていて良さそうなものですが、ブランドを維持するためなのかあまり露出していません。ブランドポジションの変更は慎重にすべきという今回の話もさることながら、そもそも外食産業が元気だったあの当時に新たな、そして独特のブランドポジションを構築し、今日にいたるまでそのブランドを構築維持している創業者に今更ながら驚くばかりでしたという話です。
取り敢えず、現役生としてブログを書くのが本日最後です。初回投稿時にすごく緊張したのを今でも覚えています。本当に勉強になった1年でした。本日も、またこの1年も最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございました。
一年間ブログお疲れ様でした。会話だけではわからない塩谷さんの人となりが知れた気がします。
でも、実際に子供を連れてとなると、何を食べるにも子連れでもOKなお店なのか、メニュー、客層を考えてしまっていました。
Soup Stock Tokyoの「女性が落ちついて食事ができる場所」というコンセプトを考えると、賛否の声が大きいのも納得です。