皆さんこんにちは、稼プロ!24期生の寺岡です。
今でこそアニメ大国と言われ数多くのアニメコンテンツがある日本ですが、私が子供の頃はアニメの選択肢はそれほど多くはありませんでした。
それゆえに誰もが知っているアニメというものが確かにありました。
私にとっての原点にして頂点のアニメ・漫画は、キン肉マンであります。
46歳になった今でも胸がときめく不朽の名作ですが、なんと、令和の今、キン肉マンの続編がアニメとなって全国放送されています。
放送日には毎回、Xでトレンド入りするなど、令和でも話題のキン肉マンですが、私が子供の頃に放送されていたアニメと比べると随分様相は違います。
私が感じている昭和と令和のキン肉マンの差は、令和のキン肉マンが最も評価されているポイントでもあります。
それは「原作へのリスペクト」であります。
原作者のゆでたまご先生と製作スタッフが綿密にやり取りし、原作者の意向を損なわずにファンの心をつかんでいる、ということだそうで、これは最近の漫画アニメ化の潮流らしいです。
ひるがえって、昭和のキン肉マンです。
ゆでたまご先生も以前におっしゃっていましたが、当時のアニメ化にあたっては原作者の意見はあまり通らず、テレビ局側の意向で原作設定はあってなきもののように扱われることはしょっちゅうだったようです。
キン肉マンのアニメでもキャラクターデザインや名前が勝手に変えられたり、原作にいないキャラクターが出たり、原作と全然違う話になったり、ということは多くありました。
これは制作側がもっと子供受けするように、そして大衆受けするようにしたからだろうということで、ゆでたまご先生は比較的おおらかに見守っていたようです。
このようなマスを意識したコンテンツ作りが功を奏し、当時のキン肉マンはアニメにとどまらず、映画やキャラクターグッズ(キン消しなど)など、多方面にそのマーケットを広げていき、一大ムーブメントを起こしました。
このような漫画からの多面的な展開は、キン肉マンが元祖とまで言われています。
他の漫画、アニメもこれに続き、映画やキャラクター商品というものは、今では当たり前になっています。
しかし、皆さんもご存知のように、昭和から平成へと進むにつれて、マス向けの戦略と言うのは通用しない世の中になってきました。
恐らく、その中でアニメ業界も原作やファンを大切にし、コアファンをメインターゲットとした集中戦略をとっているように思います。
令和のキン肉マンを見ていても、私のようなキン肉マンマニアが喜ぶ演出がふんだんに盛り込まれていることに気づきます。
そして、YouTubeやX、沼津にあるキン肉マンミュージアムといったマスメディア以外でのコンテンツ提供に注力しています。
グッズも、ファンなら確実に買うだろうなあ、というものが多いように思います。
伝説のムーブメントを起こしたキン肉マンも、ここで新たなファン層を獲得することまでは出来ないか、と寂しい気持ちでしたが。
しかしかし、そこは永久不滅のキン肉マン!
私に無理やりアニメを見させられていた小学生の我が息子が、「ブロッケンジュニアかっけー!」と言うくらいのキン肉マンファンに、いつの間になっているではありませんか!
細分化されてファンだけのものになりつつあるアニメ業界に、我らがキン肉マンが新たなムーブメントを起こすことを期待しております。
そう、へのつっぱりはいらんですよ!なのだ!
今でも書店店頭で漫画の単行本が並んでいるのを見て、新しいキャラクターが登場しているのにびっくりしています。マーケティングの観点からみると成功していますね。
スラムダンクの映画化が成功したのも、原作者の深い関与、世界観の継承があったから、と言われていますね。
少子化の中で、親子ともにターゲットにできるリメイクもの、今後も増えそうです。