注文書だけでは契約成立ではない

こんにちは！

19期生の土佐林です。21期生のブログリレー3回目の投稿です。新型コロナの感染者数は一桁の日が出てきました。飲食店の制限緩和が加速し、ポストコロナの流れになってきています。日本以外の諸外国では、感染者数は増加傾向にあり、日本だけ感染者数減と不思議な状況ですが、引き続き感染症対策は続けたいと思います。

私の近況ですが、テレビドラマを見るのが好きです。今回は週に3本見ています。特に、「二月の勝者」を毎週楽しみです。「二月の勝者」は、小学6年生の中学受験をテーマにしたドラマです。地域にもよりますが、今は中学受験をする子供は、小学校のクラスの７割のところもあるとのこと。私自身は、中学受験をして、私立6年間の男子校へ進学しました。ドラマの中で、中学受験は、「門戸が厳しいプロになるより、比較的安定した将来を買う投資」のような話がありますが、自分のことを振り返ると、会社員、診断士としての活動へつながっており、今更ながら、中学受験の価値を知り、両親に対する感謝の念をドラマみて感じています。

企業内で、4月からは、営業管理部という与信管理、法務関係を扱う部署に異動しました。法律関係の部署であり、現在、ビジネス実務法務検定1級の試験勉強をしています。試験は来月12月ですが、1級は、ビジネスの実例に基づいており、法律の面白さを試験勉強で感じています。先月、下請代金支払遅延等防止法と建設業法を取り上げましたが、今月も法律関係で一つ書きたいと思います。ここで質問です。契約とは何かわかりますか。

契約とは、簡単に言うと、「法的な効果が生じる約束」です。契約は、「当事者同士の意思表示が合致することで成立」します（民法522条1項）。ビジネスの場面で売買取引では、注文書を発行し、注文請書の取り交わしにより契約が成立するかと思います。

契約によって生じる法的な責任とは、権利と義務の発生です。契約を締結すると、契約当事者は契約に拘束されることになります。つまり、契約当事者は契約の内容である約束を守らなければなりません。

意外なことに、注文請書をもらわず、注文書を出したことで契約が成立したと思う人が多いように感じます。先日このような事例がありました。

仮に、私が買い手側とします。内容は簡略化します。代金の支払い条件について、「製品納入後翌月末現金支払」と記載して、私は業者に注文書を発行しました。注文請書の取り交わしをしなかったのですが、1か月後に、製作状況を確認したところ、売り手側から製品を作るには、全額事前にお金をもらわないと作らないと言ってきました。この場面ですが、売り手側は、買い手側の私の注文書に同意していたわけでないため、製作義務はありません。当事者同士の意思は合致していない状態です。結果として、納期の問題があり、交渉の余地がなく、売り手側の言う通り、全額お金を支払って製作してもらうことになりました。注文書だけでなく、注文書請書をもらい、契約意思の確認ができていれば起きなかったトラブルです。契約窓口になるのは、営業と思いますが、少し法律の知識を持っておくと余計なトラブルに遭遇せずに済むと感じた次第です。

　いつも仕事術系や、読書感想文系が多い、私の投稿ですが、今回も少し法律に触れてみました。最後までお読みいただきありがとうございました。

土佐林義孝

電子帳簿保存法改正

こんにちは。事務局の木村です。

 

新規感染者数は低い水準で推移していますが、第6波に備え、引き続き感染対策には注意していきたいと思います。

 

さて、2022年１月から改正電子帳簿保存法が施行されます。最近は、請求書など税務関連書類を電子データでやり取りする機会が増えていますが、それに対応する形での改正となります。他にも改正点はありますが、大きなポイントとしては、以下2点でしょうか。

 

①スキャナ保存制度の要件緩和

②電子データの紙保存の廃止

 

①については、今までスキャナ保存をするためには、領収書などを受領して3日以内にタイムスタンプを付与する必要がありました。それが、2ヵ月以内のタイムスタンプ、修正や履歴が残る代替策を用いればタイムスタンプも不要になるというもので、大幅な緩和と言えるでしょう。

 

一方、②はバックオフィスにとって悩ましいものです。簡単に言うと、電子データで受領した（メールでPDFを受領した、など）場合、今までは紙で印刷しての保管も認められていたのですが、それらをすべて電子データで保存しなければいけないというものです。一見、楽になったように見えますが、電子データの保存要件が定められており、それに従う必要があります。特に「検索性の確保」として、日付、金額、取引先で検索（範囲指定、複合検索も可能とする）ができるようになっている必要があり、受け取ったままフォルダに格納するだけでよいという訳にはいきません。

 

ファイル名に「日付、取引先、金額」を持たせてエクセルで検索用リストを作成する、要件を満たす保管システムの導入（あと2ヵ月ない状況では難しいでしょうか。）などといった対応が考えられますが、細かい運用を考えるのはとても面倒が多いです。

 

せっかく電子データに移行したのに、紙でのやり取りに戻したいという会社も出てくる可能性があります。自社でも検討中ですが、他社の動向を知りたいところです。

もうはまだなり、まだはもうなり

稼プロ21期生の吉岡です。

 

ここのところ、何だか憂鬱です。

具体的には書くのを控えますが、早い話がトラブルです。

 

ああ、もうダメだ！！

気が滅入るようなトラブル続きの毎日。この状態がまだまだ続くような気がして、何をやるにも億劫だ。同じような経験が皆さんにもあるのではないでしょうか。

そんな時に思い出すのが、「もうはまだなり、まだはもうなり」という言葉です。これは、相場の格言で、「もう底だと思えるようなときは、まだ下値があるのではないかと一応考えてみなさい。反対に、まだ下がるのではないかと思うときは、もうこのへんが底かもしれないと考えてみてはどうか」という意味だそうです。

 

「下り坂がまだまだ続く」、「闇は底なしに深い」、そんな気がしていても実はこれが底かも知れない。こう考えるととても気が楽になります。そういうわけで、特に相場に興味がない私ですが、この格言はお気に入りの言葉になっています。

ちなみに、この言葉は江戸時代のコメ相場のころからあるようです。何人もの相場師がそれぞれの解釈を残しており、そのいくつかが日本証券業協会のホームページに原文のまま載っていますので、ご興味のあるかたは是非ご一読ください。

 

もうはまだなり、まだはもうなりということあり。この心はたとえば、もう底にて上がるべきと進み候ときは、まだなりという心をいま一応ひかえみるべし。まだ底ならず下がるべきと思うとき、もうの心を考うべし。必ず、まだの心あるときより上がるものなり。（八木虎之巻）

もうはまだなり、まだはもうなりということあり。ただし、数日もはや時分と思い取りかかり（仕掛ける）たるに、見計い悪しければ間違いになるなり。まだまだと見合わせ居るうちに遅るることあり。（宗久翁秘録）

パソコンの買い替え検討

パソコンはみなさんどのぐらいの頻度で買い換えていますか？

先日Windows11の発売にともない、 Window10のサポートの終了時期が発表されました
（2025年10月）
現状機種ではWindows11へのアップグレードで対応不可のため、
サポート終了までに買い替えを検討してる方も多いのではないでしょうか？
私もその一人です。
現状使っているデスクトップの納品書をみたら、
なんと2012年1月購入もうすぐ10年でした（笑）。

今のデスクトップにした決め手は、
　・パソコンのセットアップなどは抵抗ない
　・長時間使用に耐えられる構造のデスクトップ（＋画面も大きい）
　・メモリ、CPU、HDDなどカスタマイズできる 　
　・使ってみたかった
などもあり、DELLのミニタワーを購入しました。

届いたときは、ひとりわくわくしながら開封し、セットアップしたものです。

先日も「10年も使っているの？！」と驚かれましたが、
実は、日常仕事に使うには問題なかったりします。
大きな故障やトラブルもなく、たまに処理能力やパワー不足も感じることもありましたが、
そのときはすごく複雑な作業＆莫大なデータ量の時のため、
日常茶飯事ではないこともあり、さほど大きな問題に発展していませんでした。
もちろん、ネットなどで調べ、少しでもCPUやメモリが高負荷にならないよう設定をいじくっています。

いまは、このデスクトップにしか入っていない購入ソフトがいくつかあるので、
その対応をどうするかしっかり検討、対策を行い、
それと並行して新しいWindows11搭載機種選定という流れを考えています。

久しぶりのパソコン購入を決断し、どこのメーカーにしようか、どんなスペックにするのか、
デスクトップにするか、ノートパソコンにするのか、ちょっと楽しみだったりします。
いまは、リリースされたばかりなので小さなバグも多いような話も耳にしますので、
まずは、市場調査からスタートです。

みなさんのおすすめのメーカーやスペックがあれば、ぜひ教えてください。
（WindowsPCとなります）

追記： 当時オフィスソフト込みの80,000円購入。コストパフォーマンス良すぎ（笑）。
納品書をみたら「第２世代インテルCorei5」がんばっているな・・・。

ステークホルダーって・・・？

こんにちは、13期生の佐野です。

皆さんは、普段の仕事の中で「ステークホルダー」にどのくらい意識を向けていますか？

その昔、私はこのステークホルダーを見誤ったために、とんでもない失敗をしでかしました。
あるプロジェクトのキックオフ・ミーティングで、クライアントの出席者の中にとても積極的に発言し、自分たちに好意的な態度をとられるのでついつい「味方」だと思い込み、プロジェクトを体よく進めたいがため、その後も積極的なコミュニケーションを取り続けました。

ところが、ある瞬間から突然攻撃的態度に変貌し、ミーティングではネガティブ発言を連発してプロジェクト内の雰囲気を乱し、ついにはプロジェクトから勝手に離れていきました。混乱の影響でプロジェクトの進捗は遅延し、クライアントの信頼も失われている中での復旧作業は大変でした。コストを犠牲にすることで品質と納期は確保できたものの、結果的には社内外から失敗プロジェクトの烙印を押されてしまいました。

「ステークホルダー」とは、金融業界では”株主”と解されていることが多いようですが、プロジェクトの世界では”利害関係者”という定義になっています。利害関係者とは、プロジェクトになんらかの影響を受ける／及ぼす人や組織のことです。プロジェクトの体制図に書かれている担当者・組織だけではありません。例えば、コスト削減プロジェクトにおいては、経理課が担当組織ですが、コスト削減対象の事業部門も影響を受けるためステークホルダーになります。この直接の担当ではない利害関係者がプロジェクトの成否に大きな影響を及ぼすようになってきました。プロジェクトが影響する範囲の拡大や複雑化がその一因と言われています。そのため、近年では「ステークホルダー」もしっかりマネジメントしよう、という考え方がトレンドになっています。

ではどうマネジメントするかですが、それほど難しいことではありません。
・ステークホルダーを特定する。
・ステークホルダーの権限と関心度をプロット（下図を参考）し、プロジェクトへの影響度を判定する。
・影響度に応じた適切なコミュニケーション（図中の下線を引いたところ）をとる。
これだけです。

私の失敗は、図でいうところの④のBさんへのコミュニケーションを積極的にとり、①のAさんとのコミュニケーションを疎かにしたことです。Bさんは、そもそもプロジェクトには関心はなく、社内の注目を集めたいだけの目的で積極的発言と好印象を与えていたのですが、我々に当てにされ始めて自分に責任がのし掛かりそうになったところでとっとと離れていきました。クライアント社内的にはその人がいなくても何の権限もないので全く問題はないのですが、彼を当てにしていたこちら側としては大きなダメージでした。ただ、あらかじめ特定と分析さえしていれば、防ぐことができた失敗でした。声の大きな人、初見で好印象の人は気をつけたいですね。

ビジネスの世界に限らず、趣味や地域のお付き合いやママ友でも「人」が絡む世界には、ステークホルダー・マネジメントは使えるテクニックかなと思います。ステークホルダーとの良好なコミュニケーションは、人間社会を渡り歩く上で成功の秘訣だと思います。皆さまもぜひ試してみてはいかがでしょうか。