The A&M Recordings / Iggy Pop (2006)
イギー・ポップ(Iggy Pop)のA&M時代の作品86年の「Blah-Blah-Blah」と88年の「Instinct」のそれぞれのアルバムにボーナストラックを加えて、更に当時プロモとして発表されたライヴ「Live At The Channel 7-19-88」を足した3枚組デジパック。レーベルはHip-O。以前書いた事があるが、名門Rhinoに対抗して出来たリイシュー・レーベル。この3枚組の存在を知ったのは、ずいぶん前にイギーの熱心なファンである友人に見せてもらってから。3枚目のライヴはブートレグ(海賊盤)や半オフィシャルで長尺版が出ているので、ほとんど価値が無いが、2枚のオリジナル・アルバムに付けられたボーナス・トラックは当時の貴重な12インチ・シングルのヴァージョンが収録されている。自分はこういった80年代の様々なヴァージョンが好きなので、機会があったらと購入しようと思っていた。
70年代後半にRCAレーベルで、ボウイ(David Bowie)の力添えもあって復活したイギーだったけれど、アリスタに移籍後はまた低迷し(個人的にはこの時期の作品大好きだけど…)、息を吹き返したのが「ブラー・ブラー・ブラー」。ここでも手を貸したのはまたもやボウイと、当時ボウイと組んでいたプロデューサーのDavid Richards。もちろん当時を反映してしっかりポップなのだが、同時に元セックス・ピストルズ(The Sex Pistols)のスティーヴ・ジョーンズ(Steve Jones)によってハードなエッジのギター音も復活し、その後の再復活の布石となった。自分はこのアルバムを愛聴していたので懐かしい。ボーナスのエクステンデッド・ヴァージョンも、正直今聴くと、気恥ずかしいところもあれど、原曲のイメージを残したこういうヴァージョンが大好きだったのです。
ボウイとは離れた「インスティンクト」はイギー版80年代ヘヴィー・メタルとも言える内容で、実際にそっち方面からの影響やリスペクトが強かったような記憶がある。相変わらずギターはスティーヴ・ジョーンズなんだけれども。当時はスティーヴ自身がヘヴィー・メタルな音に傾いていた。まぁ、パンクの祖でも、ヘヴィー・メタルの祖でもどっちでもいいやね。ただ個人的にはこの頃のヘアー・メタル的なナリのイギーにはあまりのめり込むことが出来なかった覚えがある。その後の現在にまで至る長い活躍は周知の通り。
オークションにて購入(¥1,673)
- CD (2006/9/26)
- Disc: 3
- Format: Import
- Label: Hip-O Select
(The Complete A&M Recordings Iggy Pop)