熱田神宮の南、伝馬町の駅からすぐの天ぷら割烹「井善」。創業は明治6年(1873)とのこと。あつたさんの近くとあって木々が多く、周囲は落ち着いた雰囲気。昼営業時間ももう終わろうかという時間にお店を訪ねた。路肩と店の前に控えめな看板が出ているだけで奥ゆかしい。遅い時間なのですでに客も捌け、店に入ってすぐのカウンター席に先客は無し。腰かけて品書きを眺める。割烹と名乗るだけあって、夜は一品料理も良さそうだ。昼食向けには色々な丼ぶりがあったが、その中から「かき揚げ丼」を選んだ。主人は粛々と、そして手際良く天ぷらを揚げる準備を始めている。天ぷらを揚げる鍋は厨房の中のようで残念ながらその様子は見えない。
しばらくして丼ぶりが運ばれた。天丼だけでなく、小鉢(筍と椎茸の煮物)が付いているのがうれしい。かき揚げは海老と野菜。野菜はかぼちゃや茄子が入っていて、細かく刻まれている。サクサクに揚げられていて、口に入れるとかぼちゃ由来の甘みが感じられる。海老の調子はとても良く、プリッとした歯応えが感じられて旨い。つゆはとても上品であっさりしている。三角に切られた柚子皮の香りがアクセントになっていて、サクサクだった衣もだんだんとふやけてご飯と一体となっていく。それも旨い。香の物と浅蜊の味噌汁(こういう時に貝の味噌汁だとうれしいナ)もいただいて、ごちそうさま。夜に一品料理で酒を呑んだ後にひとつづつ揚げてもらいたいなァ。(勘定は¥1,300)
↓ 外観とお店のマッチ(写真下右)
天ぷら割烹 井善
愛知県名古屋市熱田区神宮2-10-11
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