昭和38年(1963)創業というから、もう50年以上もの歴史がある上飯田の喫茶店「カフェタナカ」。店の造りは洒落ているが、ごく普通の喫茶店でもある。女性パティシエの店としても有名で、休日ともなるとお茶する人、食事する人、ケーキを買う人でごった返す人気店。今ではデパートにも出店しているようだ。道路の向かいに駐車場もあるが、時間帯によっては”出待ち”をしていることもある。以前は嫁とケーキを買って帰ったが、この日は休日で無謀かと思ったがコーヒーを飲みに店へ。外から見たらそんなに混んでいないようだったので中に入ったけれど、やはり数名待ちがある様子。いちおう記名して待ってみた。その間にも次々と客が入ってきて、待ちのリストはどんどん埋められていく。人気あるなァ。しばらくして呼ばれて中へ。女性同士はもちろん、家族連れ、男性客など様々。こちらには「鉄板スパ」や「あんかけスパ」などの食事メニューもあるので、この日も昼食代わりに利用している人が多かったのだろう。そんなところが昔からの名古屋の喫茶店らしい。
席に案内されコーヒーとモンブランを注文。雑誌を広げて時間を潰す。ユニフォームを着た若いアルバイト給仕がたくさん居て活気がある。ずっと好評を維持するのは大変だろうけれどすごいなァ。これだけ混雑しているとちょっと落ち着かないし、やや時間がかかったが、両方運ばれてきた。コーヒーは濃いめの名古屋仕様。自家焙煎しているそうだ。香りは少ないがなかなか旨い。銘の入った厚めのカップがなんだか懐かしい感じ。この店の定番モンブランはクッキーのような生地が土台になっていてクリームが主体。金色の丸いプラスチックの皿(これ苦手)の上にのった三角錐の形。クリームはかなり甘めの味付け。口当たりは軽いが季節柄か栗の風味は少なめ。最近はこういう軽い感じの、スポンジケーキの上に乗っていないモンブランが流行りだけれど、オールドスタイルの方が旨いと思うけどなァ…。待っている人がいると思うとゆっくりは出来ない。次は必ず鉄板スパで。(勘定は¥951)
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↑ 上飯田駅を北上するとある「黒川樋門(くろかわひもん)」(明治末期建造・昭和55年復元)。名残りは何も無いが、明治の頃から昭和52年まで、この地には「天然プール」と呼ばれた池があったそうだ。
愛知県名古屋市北区上飯田西町2-11-2
( 上飯田 かみいいだ カフェ・タナカ CAFE TANAKA パティシエ パティスリー ケーキ 珈琲 ガレット イタリアン 近代土木遺産 都市景観重要建築物 )