ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Sixty Six to Timbuktu / Robert Plant

2016年07月28日 | クラシック・ロック

Sixty Six to Timbuktu : The Very Best of / Robert Plant (2004)

ロバート・プラント(Robert Plant)のアンソロジー2枚組。レッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)時代は避け、それ以前と、解散後のソロ・ワークスから選ばれているのは潔い。だいたいこういう企画盤だと、売上の為にソロ時代に演ったツェッペリン時代の曲のライヴ・ヴァージョンなんかを入れそうなもんだけど(ツェッペリン・ファンには、2枚目のボンゾ<John Bonham>参加のBand of Joy音源2曲が収録)。1966年のデビュー・シングルから最新曲(当時)が録音された地、というのがアルバム・タイトルの由来のようだ。ロバート・プラントはツェッペリン解散後、下のようなディスコグラフィーがあり(注・この編集盤時点まで)、その他にサントラ提供曲や、コラボ曲などがある。

Pictures at Eleven (1982)
The Principle of Moments (1983)
The Honeydrippers: Volume One (1984) ※The Honeydrippers名義
Shaken 'n' Stirred (1985)
Now and Zen (1988)
Manic Nirvana (1990)
Fate of Nations (1993)
No Quarter (Unledded) (1994) ※Page/Plant名義
Walking into Clarksdale (1998) ※Page/Plant名義
Dreamland (2002)  

このアンソロジーには全て網羅、とまではいかないが、1枚目はアルバムから、2枚目はそれ以外とレア曲、コラボ曲から中心、という編集のようだ。80年代初めのソロ2枚は当時のエレクトリック・ポップ的なプロダクションが災いして中途半端な音像だという印象が強かったが、久しぶりに聴いてみると、曲自体も悪くないし、さほど時代限定にはなっていない(それぞれ所有しているが、このコンピには残念ながらセカンドからの1曲のみの選曲)。80年代も半ばを過ぎる頃になると、吹っ切れたのか、需要を認めたのか、もろにツェッペリンを意識した曲も多くなる。そして、ペイジ・プラント(Jimmy Page/ Robert Plant)へ、という流れ。そして以降はまた自分の立ち位置を再認識して、ツェッペリンと距離を置き、元々の嗜好でもあるアコースティックでエスニックな作風により傾いていく、といった感じ(あくまで個人的なイメージ)。

このコンピでも多めに選曲されているが「Fate of Nations」(未所有)の曲は出来もなかなか素晴らしく、充実している。でもこのアルバムってジャケットが中学生の美術レベル(下参照)で最悪なんだよな(笑)。でもそれを我慢して買ってみようかな。

ただ個人的には、ロバートが一番輝くのは50年代とかのロックンロールや、ロカビリーのカヴァーをした時じゃないかと思う。オリジナルの作品が霞んでしまうほどハマっている。つまり84年の「ハニードリッパーズ」の路線(ミニ・アルバム全曲素晴らしい)。ここにもいくつか収録されているし、トリビュート盤、例えば厳密にはオールド・タイムの曲ではないが「Freddie Mercury Tribute Concert」での「Crazy Little Thing~」や、未CD化のライヴ盤「Concerts for the People of Kampuchea 」での「Little Sister」などでそういったカヴァーを聴くことが出来る。今は少し歳を取り過ぎてしまったが、たぶん彼のアーカイヴにはまだ色々なカヴァー音源が残っているんじゃないかな。そういうのを集めて「Plant Sings Rockabilly」「Plant Sings Elvis」みたいなのを作ったら素晴らしいアルバムになりそう。「後ろ向き」過ぎて、彼は絶対に納得しないだろうが。 

ブックオフにて購入(¥750)

  • CD (2004/1/6)
  • Disc : 2
  • Format: Enhanced, Import
  • Label : Universal UK

 

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