ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

ボンとらや 豊川本店 @愛知県豊川市

2019年04月25日 | 愛知県(三河・老舗)

愛知県豊川市へ。早朝に名鉄に乗って豊川稲荷駅まで行き、「桜ヶ丘ミュージアム」という市の施設で自転車を借りる(でも何でレンタサイクルが駅からこんなに遠いんだか…)。まずは郊外にある近代建築関係の建物を見て回る。この日は天気晴朗なれど風が強く、ヘトヘトになって市街地まで戻ってきた。その途上にあったのが幹線道路沿いの「ボンとらや」。名前から和菓子の出身であることは想像がつくが、この地方の人がこぞって食べてきたというソウルフードのひとつ「ピレーネ」目当て。「豊川本店」なんてあったので早合点してしまったのだが、本社は豊橋だそう。和菓子屋としての創業は昭和26年(1951)で、現在東三河地方にのみ14店舗もあるのだとか。また豊橋本店もいかなくちゃダメかな(基本的には”本店主義”なので)。これだけこの地方で認知度がありながら名古屋市内に全く進出していないのは潔い。

広い駐車場のある大きな店で、目当ての「ピレーネ」の他にも店内には和洋様々な菓子が並べられている。その中からもちろん「ピレーネ」と、もうひとつの看板商品「どら焼き」を嫁の分も購入して持ち帰った。まずは「ピレーネ」。1日に3,000個も販売しているのだという。ふわふわの4角形のスポンジ生地に生クリームがのせられ、四隅が持ち上がって包んである(「ボンボン」のマロンとよく似ている)(※)。「France Cake」と書かれたビニール袋から出す時にも形が崩れそうになるほどふわふわ。口に入れると噛む必要がないくらいの口どけ。なるほど旨い。しっかり甘いがシンプルなので嫌味が無く、いくつでも食べられそうだし、年寄りにも幼児にも好かれるのがよく分かる。クリームや生地には色々なヴァリエーションもあるようだ。「どら焼き」は小振りで手にくっつくぐらいしっとりとした皮で中はつぶ餡。2口くらいでなくなってしまったが美味しいものだった。

※かつて一宮にあった「ボンボヌール」の工場長が開発したケーキで、独立して蟹江町「パリジャン」を開店し、現在東海地方に散らばる弟子筋の店で様々な商品名で受け継がれているとの事です。

 


 

↓ 昨年開園した「豊川海軍工廠平和公園」へ。昭和14年(1939)に開廠された「豊川海軍工廠」の跡地の一部が綺麗に整備され、公園の中に戦時の遺構が公開されている。終戦の年の空襲では2,500人もの人達が犠牲になったのだとか。こちらは盛土で覆われた「旧・第一火薬庫」。

 

↓ 同じ公園内の「旧・第三信管置場」。爆発が起こった場合に周囲に被害が及ばないよう土塁で囲まれている。

 

 

 

↓ 公園の周辺は建物が壊されたり掘り返されたりしていたので柵の上から覗いてみたら、やっぱり他にも盛土で覆われた工廠の遺構がいくつも見えた。公園が整備されたのでこれらは解体されてしまうだろうか。沢山の切株が見えるので、以前はこの辺りも鬱蒼とした木々に覆われていたはず。

↓ 野口町の交差点近くの民家の横に無造作に残っている「旧・逓信省豊川電話装荷線輪用櫓」(昭和元年頃・1926・建造)。我が国最初の長距離市外電話用ケーブル施設の現存例だとか。こんな状態だが実は国の登録有形文化財に指定されている重要な建造物。

 


 

ボンとらや 豊川本店

愛知県豊川市諏訪西町2-2-264

 

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