6月6日から岐阜県可児市で行われた本因坊戦七番勝負の第3局は高尾本因坊が挑戦者の依田九段に先番中押し勝ちを収め、対戦成績を2勝1敗とした。第4局は6月18、19日、福島市で行われる。
1日目は戦いの火花が散ったが、2日目は早い段階からヨセ勝負になりそうな神経の疲れる展開になった。第1局は半目差、第2局は1目半差と細かい勝負の連続で、細か碁が3局続くかとも思われたが、高尾が手堅く打って差を広げ、早い段階で依田の投了になった。
<高尾本因坊の話>
1日目、右辺で失敗したと思っていたので、全然ダメ、負けるんだろうなと感じていた。その後もどう打たれても悪いと思っていたが、急に中央に黒地ができる展開になってよくなったようだ。
<依田九段の話>
こっちも1日目は悪いと思っていた。2日目になっていい勝負と思った時に、上辺を消しに来られてどう打っていいのかわからなかった。
(毎日新聞より抜粋)
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高尾本因坊が四隅を確保する実利志向に対し、依田九段は勢力で対抗する構図となりましたが、依田九段の足取りが遅く高尾本因坊の先行逃げ切りという結果となりました。
中盤以降、高尾本因坊は自然な手が多いのに対し、依田九段は素人目にみても堅過ぎるという印象でした。
今週の「週刊碁(6/18号)」、一面トップは「世界選手権・富士通杯/張栩・依田の準決勝進出」で「本因坊戦第3局」はトップ裏でした。
年々、世界棋戦の注目度が高くなっているようですが、62期を数える日本の伝統棋戦も注目してほしいと思っています。
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今回の対局地は岐阜県可児市の花フェスタ記念公園・茶室、宿泊及び前夜祭は美濃加茂市の「シティホテル美濃加茂」。
可児市(かにし)は岐阜県中南部に位置しするそうですが、あまり知られていないと思います。
「歴史とバラのまち/可児市観光協会のホームページ」より
可児市は、戦国武将・明智光秀公、森蘭丸公の生誕地で、歴史ロマンあふれる地であり、また世界一のバラ園のある「花フェスタ記念公園」をはじめ「鳩吹山遊歩道」「蘭丸ふる里の森」など多くの花と自然を楽しむことができる街です。