こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

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よりよく生きるにはどうしたらいい?

デキる医学者になるために(3/5)データは自分で叩き出す

2014年08月16日 | 病理のこと、医療のこと、仕事のこと

研究において、すべてのデータは自分で出す。

症例を集めるにしても、データを出すにしても、写真を撮るにしても、すべて自分でやる。実験も自分でできるようにする。自分一人でできなければ、誰かに頭を下げて手伝ってもらう。これを共同研究という。何かの研究を始める時は、頼んでばかりだ。

実験方法はその原理を理解する。生化学だの分子生物学だのの知識が必要だったら、その教科書を通読する。

そして、その実験手法を理解して実験を自分で行う。いわゆる、手を動かす、ということだ。

大学院生の頃、いきなり「○○病院で検体が出たから、すぐにもらいにいってこい」と教授が自分の車の鍵を投げてよこされたのがとても印象に残っている。結構、遠くの病院まで手術検体をもらいに行き、引き返して来てラボで培養した。培養も遺伝子増幅(PCR)も、全部自分で行う。

仕事柄、組織の写真を撮るのは慣れているのが、少々得していることか。

臨床が忙しい、といっている医者はそういっていればいい。いい臨床医であれば十分で、わざわざ医学者にまでなる必要はない。優れた臨床医である上に、優れた医学者でもありたい医者はこういう労を惜しまない。

当然のことながら、データのでっち上げはいけないし、 製薬会社にデータを造らせるような医者は医学者として失格なのは当然だ 。そういう医学者モドキの医者には、研究現場から早く退場して欲しい。

 

ズルしようとか楽しようとか考えているようではダメ

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