こんな気持ちでいられたら・・・一病理医の日々と生き方考え方

人生あっという間、私の時間もあと少し。
よりよく生きるにはどうしたらいい?

結婚は永遠でないからこそ価値がある

2017年06月24日 | 愛と女性とジェンダーと

帰宅途中の電車の中で、仕事帰りらしい若い男女3人が楽しげに話しをしていた。すらっとした男前の青年一人に、割と可愛い顔をした女性二人。互いに仲が良さそうだった。女性二人がよく喋り、男性は聞き役になっていた。

いつの間にか話題は結婚の話になった。

「誰かいい人がいたらいいんだけどね、でも、居そうにないからもういいかな?と思っているの」

「今って、3組に1組が離婚するんでしょ?離婚率、高すぎない?」

「(子供は欲しいから)養育費だけ払ってくれて、私(と子供)を養ってくれる人がいたらいいんだけど」

などと言っている。それって、考えすぎじゃないのかな?

結婚はこうあるべきだという時代ではないので、何を言ってもいいし、若いうちはいつでも結婚できると思っているので、婚期を逃すということも考えていないのだろう。二人とも、これまで”男性に何かを頼んで断られたことはそれほどはない”という容姿だ。

 

そのうち、一人が、

「ねえ、◯◯◯⚪︎(雑誌名)の”結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私はあなたと結婚したいのです”っていうCM観たことある?」

と言ったら、片方の女性も「あ、知ってるよ、それ」とすぐに応じた。

即答するって二人ともどんだけ、結婚意識してるんだよ!と、勝手にツッコミを入れながら聞いていたら、

「あの、CMって、結婚できた人の言い分だよね。私どうも受け入れられない」「そうだねー」なんて応じていたが、本心はどうだったのだろう?

そのうち、3人は明るく笑いながら電車を降りて行った。

 

結婚観は人それぞれなので、それがどうあるべきとは思わないが、結婚という行為は一通りしかない。結婚の形態は場所によっては若干異なったりするので、どれが正しいとも言えない。結婚して、子供をもうけるかどうするかというのも二人の自由なので、少子化問題とは別に考えたい。

それでも、好きになった誰かと一緒になるということは幸せだし、愛の結晶ができたら生活が少々苦しくなっても乗り越えるしかない。

 

結婚のことを揶揄する冗談は昔から数多くある。それぞれ一理ある。

私も、結婚を目前にした友人に「毎朝、毎朝、起きたらまずは、その人と顔をあわせることになるね」などと、タチの悪いことを言ってからかったことがある。でも、結婚はとても辛いことだ。

どれほど、愛し合っていても、結ばれた二人にはいつかは別れがやってくる。離婚だけではない、事故、事件、病気そして寿命が来て永遠に別れることは結婚した二人には必然のことだ。どれほど毎朝、顔を突き合わせてもやがてはそれができなくなる日が来る。

結婚とは、初めから別れるためにすることだと思えば、離婚のプレッシャーはなくなるはずだ。

それに、今、愛することのできる人がいたら、”もっと(条件の)いい人探し”ではなく、その人と一緒になったらいいのではないだろうか。

男性にしてみても、自信がなくても怖がらずに家庭を持てばいいのではないだろうか。

そして、一緒になったら、互いが生きている間、”毎朝、顔をつきあわせることのできる幸せ”を噛み締めながら、仲良く(時には喧嘩をしながらも)愛し合っていけばいい。

二人が一緒に居られる時間というのは意外と短い。だからこそ、結婚することで絆を持ったら、愛を確かなものとして愛を深めていくことが幸せなのではないかと思う。

 無理にでもとは言えませんが

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