岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

大正・昭和の風俗批評と社会探訪 第5巻 新聞社会事業と人物評論

2008-05-02 14:38:13 | 社会福祉の源流
村嶋歸之著作選集の第5巻を読み始めた。 とても厚い本だが、雑誌等に掲載された内容なのでとても読みやすい。 村嶋歸之氏は、新聞記者(大正から昭和)として活躍された方だ。 現場主義の人(というよりは現場しか生きる道がない)で、 社会事業も労働運動にも、深入りしていた。 平成の世にはこんな記者はいない。 大阪毎日新聞の記者から始めた人だが、20代から、世界的なキリスト者で ある賀川豊彦に心酔してしまい . . . 本文を読む

「社会福祉と日本の宗教思想」吉田久一著を漂流す。

2008-04-23 15:37:22 | 社会福祉の源流
吉田久一先生の「社会福祉と日本の宗教思想」を少しずつ 読んでいますが、途中、石井十次について触れている部分を つまみ読みしました。 彼の思想面からみた社会福祉について言及しています。 彼の下級武士としての出自。幼年時代に受けた儒学教育。 父親の西南戦争での敗北。厳しい環境から医師を志し、 キリスト教と出会う。 そして当時の先進的な欧米の社会福祉の考えを 彼なりに消化し実践した。 彼が明治の社会福 . . . 本文を読む

「空知集治監」から考える。

2008-04-14 09:46:19 | 社会福祉の源流
札幌から富良野にバスで移動する場合には、三笠市から 山越えするのが近い。 三笠市は、炭鉱の街として有名だが、空知集治監跡があることでも 知られている。 この街をバスで通過するときには、ガイドさんから、集治監についての 話を聞くことがある。 集治監とは監獄のことである。集治監には1000人以上の受刑者が 収監されていた。この集治監は1882年開設~1901年廃監というから 明治時代の話である。 当時 . . . 本文を読む

社会福祉の源流を訪ねて(宿)

2008-04-11 11:06:32 | 社会福祉の源流
「社会福祉とはなんぞや」と問われ、なんと答えるか。 私は、「人々の生活を死からできるだけ遠ざけること」でいいと思っている。 この考え方では、戦争というのは、社会福祉と根本的に相容れないことになる。 まず、人の命を奪うな、ということ。そして人の命を救え、ということ。 どうして、簡単に人の命を奪うのかと思うことが多すぎる。 人々は、戦争を重ねる一方、戦争を避けることにも尽力した。 人間の歴史を見てみ . . . 本文を読む