村嶋歸之著作選集の第5巻を読み始めた。
とても厚い本だが、雑誌等に掲載された内容なのでとても読みやすい。
村嶋歸之氏は、新聞記者(大正から昭和)として活躍された方だ。
現場主義の人(というよりは現場しか生きる道がない)で、
社会事業も労働運動にも、深入りしていた。
平成の世にはこんな記者はいない。
大阪毎日新聞の記者から始めた人だが、20代から、世界的なキリスト者で
ある賀川豊彦に心酔してしまい . . . 本文を読む
吉田久一先生の「社会福祉と日本の宗教思想」を少しずつ
読んでいますが、途中、石井十次について触れている部分を
つまみ読みしました。
彼の思想面からみた社会福祉について言及しています。
彼の下級武士としての出自。幼年時代に受けた儒学教育。
父親の西南戦争での敗北。厳しい環境から医師を志し、
キリスト教と出会う。
そして当時の先進的な欧米の社会福祉の考えを
彼なりに消化し実践した。
彼が明治の社会福 . . . 本文を読む
札幌から富良野にバスで移動する場合には、三笠市から
山越えするのが近い。
三笠市は、炭鉱の街として有名だが、空知集治監跡があることでも
知られている。
この街をバスで通過するときには、ガイドさんから、集治監についての
話を聞くことがある。
集治監とは監獄のことである。集治監には1000人以上の受刑者が
収監されていた。この集治監は1882年開設~1901年廃監というから
明治時代の話である。
当時 . . . 本文を読む
「社会福祉とはなんぞや」と問われ、なんと答えるか。
私は、「人々の生活を死からできるだけ遠ざけること」でいいと思っている。
この考え方では、戦争というのは、社会福祉と根本的に相容れないことになる。
まず、人の命を奪うな、ということ。そして人の命を救え、ということ。
どうして、簡単に人の命を奪うのかと思うことが多すぎる。
人々は、戦争を重ねる一方、戦争を避けることにも尽力した。
人間の歴史を見てみ . . . 本文を読む