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休前日の夜を楽しもうとDVDを借りてきた。
一寝入りをして夜半から見はじめた。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督作品
才能ある監督ですね。
モロッコ、メキシコ、日本という言語の違う国の人々が知らず知らずに繋がり合う。
「バベルの塔」の逸話を連想させる題名は、国々の異質に見える人々を表しているよう。
『バベル』は、意志疎通の困難に直面しながらも、それでも希望を感じてしまう映画です。
特筆されるのは、日本(東京)の役割です。
モロッコ、メキシコのシーンが伝統的社会をベースに描かれているのに対して、
日本は現代の、それも世界の他の国からは異空間とも見える風俗を持つ国として描かれている。
ただ、それが日本に対するステレオタイプ的見方では終わらない。
私たち日本人の目からも新鮮な映像となっている。
私にとっても「日本という国は不思議な国」ではないかと。
印象に残るシーンのひとつに、モロッコの砂漠から負傷者を都会に運ぶヘリコプターの映像があります。
砂漠と都会の空間的感覚的距離を見事に表現していました。
そして美しい。
監督の才能を感じさせるカットでした。
本日、もう一度観たい映画です。
映画評を一つ。
茂木健一郎さんの『バベル』について
※写真は、奥大山。