岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

アジアを見ない外相誕生

2005-11-01 15:43:53 | 国民と国会と政治
10月16日号に掲載した麻生氏の歴史観は、とても認められない。
しかし、彼を外相に置くということは、小泉氏もほぼ同じ考えなの
だろう。森氏の「神の国」発言、麻生氏の「単一文化、民族思想」
発言をみれば、自民党の中心人物はほぼ同じ思想の持ち主だとわかる。

「神の国」の一端を担っているのが「靖国」なのである。

今回の人事で小泉氏の考えが非常によくわかった。
まず、三大臣の人物評価。この三大臣の今までの功労を細かく
説明してくれた。実は小泉氏が一番詳しく熱を込めて話したのは、
三大臣についてである。まるで会社の上司が新組織人事の説明を、
酒席で得意げに取り巻きにするようであった。

三大臣とは、麻生、安倍、竹中氏のこと。

そして、小泉氏の今回の考えのキーワードは、「バランス」。
内政と外交のバランスは、麻生氏の課題。
各省のバランスは、安倍氏。
中央と地方のバランスは竹中氏。

安倍氏の場合は思想のバランスも求められるのだろう。

そして、そのバランスは、記念撮影で視覚イメージとなった。
小泉氏を挟んで、派手な衣装の女性が左右に控えた。
不思議な映像だったが、これは何のバランスだろうか。

さて、各大臣の記者会見で誰が面白かったといえば、一番に
麻生氏。彼の答弁は、自分が首相になったら、こうやりたいと
いう形が見えた。質問する記者の名前をたびたび確認し、
記者の質問を逆に論評するさまは、面白かった。
ただ、これは見世物としての話である。

結局、この内閣改造ではっきりしたことは、
郵政民営化が小泉氏のゴールだったということだ。

最後に民主党の前原代表の内閣改造へのエールはなんだろう。
彼は改革競争というが、同じゴールを目指しているのだろうか。

もしそうならば、保守2大政党になってしまう。
これもぞっとする話だ。

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