岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

そこが知りたい!「雇用と経済」。

2009-02-11 11:26:17 | 国民と国会と政治
今朝の家事を終えて、NHKを観ていると
そこが知りたい!「雇用と経済」が始まった。

NHKの論説委員や記者が話し合うという形式だった。
記者の担当は、政治、経済、社会保障、労働やヨーロッパ特派員だった。
政治家の討論や、視聴者参加番組は、感情的な場面も多く、あまり観ることは
ないのだけれど、この番組には一時間ほど付き合った。

現場に足を運んでいる記者だけに参考になることも多かった。
数字では、失業者数は、厚労省発表の12万4800人にとどまらなく
40万人程度になるだろうという予測がでているとのこと。
もちろん、厚労省発表の数字は百人単位まで上げてあるが意味はない。
単に積み上げた数字だけだ。

このように膨大な失業者が生まれる(例がない)原因は、非正規労働者のが
働く人の3分の1であることと、急激な経済悪化。
労働者を簡単に切ることができる仕組みを認めた政治の責任も大きい。

この番組では、新自由主義経済の導入は間違いだったということがベースにあった。
これはオバマ大統領が小さな政府がいいのではなく、政府が機能しているかどうかが
重要だとスピーチしたことで、米国も転換始めたと解釈されている。

また、雇用が不安定になることで、消費も冷え込む⇒経済への悪影響(消費経済は
経済活動全体に60%を占める)。
これは雇用を守らなければ、経済も成り立たなくなるという論理につながる。
そして、若い人を物のように扱う現在の世の中(経済)では、社会全体の生産性は
低下せざるをえない。
失業率アップは、出生率の低下に結びつくことも指摘された。

企業にはまだ余力があるのではないか。
経済記者の発言である。

欧州の雇用対策の進化にも触れている。
この点は、政治、企業、労働者間の話し合いの20年にわたる経緯がある。
(日本ではまったく積み重ねられていない。米国と同じ)

その後、派遣の問題に触れていた。
同一労働、同一賃金の必要性。
欧州の積み重ねに対して、日本の不毛ぶりには暗澹たる気持ちになった。

生活支援と就労支援。
日本政府にはやるべきことが多い。
住宅問題は、国土交通省管轄では対応できない。社会保障として取り組むべきと
いう発言も。

財源の話にもふれた。一人の記者は消費税は20%以上必要との発言。

まとまりのない記述になったのですが、ここでこの話は終わり。
関連している最近のキャノン問題には怒り心頭ですので一言。

昨年の11月でしたか、大分キャノンが派遣切を最初に始めた。
その時に対応した人事担当者の発言。
「自分たちには責任はない。派遣会社にいってくれ。」
そして、今回のキャノンの対応も同じ。
「鹿島と大賀社長の問題。われわれに責任はない。」

このような会社のトップが経団連会長とは、やはりというべき。
キャノンの看板(御手洗氏の威光)を手にした大賀社長の行動には唖然とした。
いつの時代の話だ。今もこのようなことが行われていたとは。

経団連会長職辞任は当然。キャノンの経営陣からも去るべきだと思う。


写真は岡山城

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2 コメント

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経団連会長 (bonn1979)
2009-02-12 05:56:26
私もテレビでの御手洗氏の対応を聞き
日本の指導層の倫理観の低さに唖然としました。
社長・会長というポストに群がる人のことについてはふだんから襟を正すべきだし、いったんコトがあらわれた以上速やかに辞すべきです。

話が飛ぶのですが、昔大鵬が横綱の頃、行司指し違いで(大鵬が勝っていたのに)負けた時、「指し違いをするようなきわどい勝ち方をしたのは(横綱という地位にあるものにとって恥ずかしく)負けたと同じだ」と語ったとの記事を読みました。ほんとうのトップとはこのような心構えなのでは?
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倫理観の低下 (岩清水)
2009-02-12 21:37:07
「実るほど垂れる頭」という言葉は
死語になってはなりませぬ。

このような人物が財界総理とは、日本経済の
先行きが本当に暗いですね。

政治も経済も同レベルということですね。
相当つらいですね。
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