岡山1区 自民現職最終に盛り返しての勝利。

岡山1区の勝敗は、選挙の奥深さを教えてくれた。
民主新人は高井たかし氏。
自民は七選の3代世襲の逢沢いちろう氏。
今までは相手にならない関脇と幕下の闘いだった。

高井氏は猛烈な追い上げで1週間前には初めて優位に立った。

しかし、結果は逢沢氏が議席をかろうじて守った。
票は、11万票対10万6千票。

最終盤で４千票を積み上げたことになる。
「目立たぬ」逢沢氏は、水面下で、自分自身の集票組織を固め直した。
いかような手段を投じたが知らないが、離れかけた２０００票を戻した。
相手にいく２０００票が自分にくれば４０００票差になる。

このような最後の闘いが、民主３２０人。自民１００人の下馬評に自民が一矢を
報いた。
実は自民は最後に意地を見せたのである。
決してなす術もなく敗れたわけではない。

選挙は、投票箱の蓋を閉めるまで決して気を抜いてはいけない。

新政権を語る前に選挙という関門について、正確に総括しておかなくてはならない。
1票でも勝ちは勝ちとは真実である。
選挙に勝たなくては、何事も始まられない。
自民党の最後にキャンペーンは「日本を壊してはならない」

最後の最後まで、自民党から離れる人々に的を絞って、ネガティブなキャンペーンを張った。
大勢を動かす力は持てなかったが、効果はあったと思う。
さすが自民党。

よほどヘマをしなければ、再チェンジは可能である。
民主にできたことが自民にできないわけがない。

これからの数年間。民主は政策と選挙という二股を視野に置かなければならないが、
自民は選挙だけを考えればよい。
この差は大きい。

今回、民主が4枚看板（鳩山、菅、岡田、小沢）での遊説がどれだけ新人の力に
なったかしれない。
このスクラムに対して、自民は誰が応援に駆けつけたのか。
まさに孤軍奮闘だった。
負けるべくした負けた選挙戦。
負ける理由も明快。
解党的出直しさえできれば、自民は再生できる。
このことだった重要なことだ。

勝って兜の緒を締めなかった自民の愚は、どの党にとっても忘れてはならない教訓となった。

奢る平家はせん滅したが、今の世は生きて再起ができるありがたい世と知るべし。