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このフランス映画は劇場公開はしていないと思います。
アマゾン・プライムでの視聴になります。
日本のタイトルが大仰です。
原題は、LEBAL DES FOLLES
原作は、こちら
書評の評価は高いですね。
出版されたのも最近です。
ぜひ読みたいと思います。
そして、映画ですが、
素晴らしいですよ。
時代は19世紀後半、渋沢栄一が渡仏していた時代より少し後になります。
パリの精神科病院が舞台です。
病院の医療者はシャルコー教授。
実在の人物で催眠治療者です。
フロイトなどにも影響を与えた人物ですが、パフォーマンスが過ぎたようです。
映画では当時の精神科病院の様子が細かく映し出されます。
リアリティがあります。
病棟は女性専用です。
中世から続く魔女伝説が当時も残っていることがわかります。
主人公は、「霊が見える」と家族に話したことから父親に家から追放され病院に送られます。
物語は、当時の精神科病院の様子をバックグラウンドに、
主人公の霊的な発言が引き起こす主題が展開されていきます。
日本でも霊的な女性が語り始め宗教が起こるケースが多いのですが、
西洋ではどうしても魔女が連想されてしまいます。
そのための悲劇も数多く起こりました。
男性優位の社会の中、女性を差別する口実に使われました。
メラニー・ロラン監督は100余年後の現代にもつながる主題だと考えてつくった作品だと思います。
観る機会が限定されているのが残念です。
劇場公開は困難かもしれませんが、チャレンジしていただきたい映画です。
お読みいただきありがとうございました。