北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

長持ちしない、という価値

2012-01-12 23:45:19 | Weblog
 最近、三菱uniのJetstreamという油性ボールペン愛用しています。

 このJetstreamのウリは、油性ながらこれまでにないほど柔らいインクを開発したことで非常に滑らかな書き味を実現したこと。

 その滑らかさは、指で筆圧を加えなくても自らの重みだけでインクが出て書けるほどスムースです。






 あまりに良く書けるのは良いのですが、インクが柔らかいために減りが早くみるみるうちにインクがなくなります。しかしそれもまた小気味が良いものです。

 私自身、これまでの人生で多くのボールペンを使ってきましたが、まだインクが残っているのに使わなくなったものが何本もありました。

 皆さんも机の上のペン立てや引き出しの中にはインクが残っているのに使わなくなったボールペンが束になってありませんか?


   【三カ月でこんなにインクが減りました】


    ※     ※     ※     ※     ※


 「長持ちする」というのは一つの利点のように思いますが、実は使っている側には「飽きる」という心理があります。

 飽きる前に使い切ることができれば良いのですが、これまでの長持ちインクはなかなか使い切ることすらできません。その前に飽きてしまって、つい新しい文房具に浮気をしてしまうのです。

 このJetstreamシリーズ、滑らかで気持ちの良い書き味と共に、インクが無くなれば新しい替え芯に買い替えて再び気分を一新することができるという新鮮さを提供してくれて、これが案外価値ある特性に思えます。

 
 伊勢神宮の式年遷宮はまだ使える建物を二十年に一度建て替えて新しいお宮に神様を移すことを繰り返してきました。

 そこには、神様に新しい建物をお届けするという気持ちの外に、技術を継承するという意味があるのだ、と教わります。

 しかし私には心のどこかで、(とはいえ、ご先祖様たちだって何年も同じ建物を使っているのには飽きちゃったんじゃないかな)と思うところがあります。

 同じものでも新しくすることで気分が一新されるし、新しいものを作ることで経済効果も生まれます。そこにモチベーションを上げる効果があるということを既にご先祖様は知っていたのかもしれません。

 ちなみに私の使っているJetstreamの替え芯はわずか84円。

 経済効果にはなりませんが気分は一新されました。

 長持ちしない、長持ちさせないということにも案外価値があるものです。 
コメント
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