北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

面接採用の仕方

2012-01-27 22:50:23 | Weblog
 明日の阿寒丹頂の里千年祭に出演してくれるまちづくりやのSさんと飲みました。

 彼とはフェイスブックでずっと友達だったのですが、直接会うのは初めてです。しかしひと目会って二言三言の言葉を交わすだけでその人となりや心根が分かります。

 彼はかつて、飲食店のクーポン雑誌で一世を風靡した会社を支えた有能な社員でしたが、思うところあって転職し、北海道でのまちづくりを始めました。

 彼は新しい街で仕事を立ち上げるために何人もの人の面接を重ねて来ましたが、事業を成功させるためには何と言っても本当に良い人間を選んでチームを編成するのが一番だ、と言います。

 そして同時に、「多くの企業や組織は人を選ぶやり方を間違っているような気がします」と言います。

「そもそも、面接で人を選ぶときにどんな質問をして反応を見ますか?」とSさんは言います。

「もしあなたが採用されたどんな組織にしたいですか、どんな夢を抱いていますか?なんて訊いていませんか?」
「なるほど、確かにそういう質問をするかもしれませんね」

「そういうこれからのことを訊くべきではありません。なぜなら未来にはどんなことでもきれいごとを言えますからね」
「なるほど、ではどうしろを言うのでしょう」

「その逆にその人の過去を訊くべきなんです。『かつてどんな選択の場面があって、そのときにどういう判断をしたか』、『どんなピンチな場面があってその時にどう対処したのか』、そんな過去にあった出来事を訊いてこそ、その人の人間性が判断できるんだと思います。私はこれでいい人材を選んできましたよ」



   【未来か、過去か】


    ※     ※     ※     ※     ※


 面接というのは選ばれる側も大変ですが、選ぶ側も真剣な割に、面接のスキルというのは確立していないような気がします。

 まだ来ない未来を語るよりも、過去の実績を語れという発想は面白いものです。

 中には、採用をした後で意気に感じて『化ける』という人もいるかもしれませんが、その確率はそう高くはないようです。

 まずはその瞬間に戦力になる人間をどう集めるかが、組織の存亡に大きくかかわることに変わりはありません。

 いつ何時、選ばれる側に回っても良いように、価値観を明確にして今を一生懸命に生きるようにしましょうか。

 少なくとも自分自身の人生の節目は何だったか言えるくらいにはしておきたいものですね。
コメント
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