北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

当たり前のレベルを上げましょう

2012-02-27 23:45:32 | Weblog



 釧路の代表的な市場である和商市場で、売り上げを伸ばすための講習が行われていたのですが、今日はその成果の発表会がありました。

 乾物や海産物、野菜などを売っているお店が、商品の並べ方に工夫をしたり、商品を紹介するポップに工夫をしたことでどんな効果が表れたかを紹介しあって、互いに研鑽をつもうというのです。

 中には中国語で紹介のポップを作ってみたり、釧路で売り出し中の夕焼けをあしらった紹介パンフを作ってみたり、「オスとメスのどちらが美味しいか?」というクイズを作って、お客さんとの会話のきっかけを作ろうとか、様々な工夫があるものです。


  【中国語のポップだ!】


 総じて、まだまだ数字には表れないものの、「お客さんが足を止める時間が長くなった」とか、「会話をしてくれるお客さんが増えた」などの体感を得たようで、反応は悪くはないそう。

 あとはこれらを実際の売り上げにどれくらい繋げるかが勝負ですが、私の目から見ても、まだまだやれることはたくさんありそうな気がしました。

 例えば、野菜を売っているお店で、ジャガイモを四種類売っていました。「その違いを説明したらお客さんが買いやすくなりませんか?」と質問をしてみたところ、「それはお客さんとの会話のためにネタとして取ってあるので書かずにいます」とのこと。

 それならば四種類のジャガイモのポップに、「これらの違いが分かりますか?どんな料理に向いているかは店主に訊いてみてください」といったようなポップをつければ、もっと会話のチャンスが増えそうです。




 
 ししゃもを売っているお店の取り組みでは、紹介分の中に「『干し』と『塩』の加減にこだわり続けた逸品です」という文章があって、これなどは素晴らしいと思いました。

 よくあるのは、「こだわりの逸品」とはあるものの、どこにどんなこだわりがあるのかが分からないという例。これではこだわりが伝わりませんね。

 でも、紹介文にこだわりのポイントを書くならば、さらに突っ込んで、どれくらいの干し加減が良いのかや、塩加減へのこだわりとは何かをもっと徹底的に説明すればもっと熱意が伝わることでしょう。

 こだわりのブレーキを外して、ししゃもはどこまで面白いのか、どれだけ買ったお客さんを幸せにするのかをどこまでも考えるような試みがあってもよさそうです。

 魚屋さんではよく「ノルウェーししゃも」という名前で、同じキュウリウオ科の魚を売っていますが、それと本物のししゃもの違いって言葉でどのように説明できるのでしょうか。

「食べてみたら違いが一発で分かりますよ」というかもしれませんが、その違いが食べた時の幸せとして感じられないならば安い方を買ってしまうかもしれません。

 本物のししゃもだけが与えられる幸せって何なのでしょう? 


 まだまだやれることはありそうなのでこれからの可能性を感じますが、可能性で終わらせずに実現してほしいものです。


    ※     ※     ※     ※     ※


 お店の品ぞろえとか陳列って、毎日変えるわけではないのでしょうが、何かを変えてみてそれがお客さんのどんな反応として帰ってくるかを観察してみると面白そう。

 変えるということを当たり前にできるかどうかがポイントです。

 人には難しいと思うことでも、自分には当たり前だと思うようになればしめたもの。

 そう、当たり前のレベルを上げましょう。

 できないことは練習を繰り返して当たり前にできるようになればよいのです。

 できるまでは何度でも何度でも練習して、修正点を探して修正すればよいのです。

 昨日よりも自分が成長したポイントを確認してみれば良いのです。

 単調な日々を劇的に変えるのは無理としても、少しずつの変化と実践を心がけると、振り返ったときに大きな違いになって表れていることを感じるでしょう。

 繰り返します、当たり前のレベルを上げましょう。

 ちょっとしたことでも、ね。

 


コメント (4)
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