まちなかコンシェルジュ「くるる」が作った、「北大通りお買いもの立体マップ」が話題になっています。
商店街ってお店の建物が連続して建っていますが、それを連続して立体的に見せるマップにしたというのは非常に面白い着眼点です。
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【2000部作って無料配布とは!】
元々以前から、釧路市建築士会のメンバーが建物の立体切り絵を面白がっていて技術を磨いていたのですが、昨年6月頃から、「これって売れないかしらね」という人が表れて、アートギャラリー協力会などと協力し合って、まなぼっとをつくったのがグッズとして最初だったのだとか。
その後、フィッシャーマンズワーフMOOや釧路市立博物館などの毛綱建築なども切り絵にして記念グッズにするなど、少しずつその数は増えてきました。
そんな建築士の一人である下元さんという方が、昨年の暮れに「くるる」の方と会って、それまで「くるる」が作っていたマップを立体化できますかね、という話が出たのだそう。
「ちょっとやってみますか」といって、下元さんがちょいちょいとデモをしてみたところこれがすごいということになり、「2月の冬まつりまでに北大通り商店街のまちなみを立体マップにしてくれませんか」という話がもちあがり、一気に立体マップ作りが始まりました。
作り方はデジカメで商店街のファサード(=建築物の正面デザイン)を連続して撮影して、それをデザイナーがイラスト化し、立体化するための切り込みを入れた型を起こすというわけ。
これって実によくできていて、お店の前の道路にそのお店の電話や営業情報が書かれていて、単に立体の面白さだけではなく、立派に宣伝効果も併せ持っているのです。
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【ちゃんと宣伝になっています】
商店街を宣伝するのにこういう切り口があったのか、と物珍しさと模型的な楽しさが同居する非常に面白い地図が出来上がりました。
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【かなり切り込みは入っていますが、カッターで切り離してゆきます】
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【まずは大きく起こして】
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【丁寧に折ってゆきます】
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【だんだん出来上がってきました】
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【商店街の街並みの完成です】
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こういう立体マップって、他の市町村の商店街でも同じようなものをつくりたいというニーズがあるのではないでしょうか。
今日本中の地方都市の商店街では年々歳々お店が減っていて商店街は衰退の一途をたどっています。
今現在の商店街の立体マップを作れば、それはある時代の商店街のまちなみの記録と記憶が形として残るということに外なりません。
「下元さん、これって他から依頼が来た場合にはどこでも作ることができますよね」
「もちろんです、まちなみを写真にとってイラスト化して立体の切り込みを作ればいいんです」
「他の商店街から依頼が来たら受けられますか?」
「たぶん大丈夫だと思いますよ」
「いいですねえ、大いに売り込みましょう。それにしてもこの立体マップは素晴らしい称号を手にしましたよ」
「称号ってなんですか?」
「仮にこれから有名な商店街の立体マップを作るところが出たとしても、立体マップ発祥の地は釧路であり、その第一号は釧路の北大通り商店街だ、ということですよ」
「おお!そう聞くとなんだか嬉しくなっちゃいますね。実は建物の立体化技術はどんどん高度化していて、かなり複雑なものでも立体に著せるようになっているんですよ、こんど違うのをお持ちしますね」
さて、全国の商店街の皆さん、地域のシンボルまちなみの記録として、また商店街振興グッズとして、立体マップ作りに取り組んでみませんか?
興味のある方は私か、釧路建築士会(電話0154-42-0033)へ直接ご相談してみてくださいね。
頑張れ、全国の商店街!