北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

幌加内新そば祭りの内側

2016-09-03 21:35:22 | Weblog

 

 今日のイベントのための蕎麦を打つ人たちは、朝4時半から起きだして、そばを打つ体育館へと移動してゆきました。

 ここでは各団体ごとに蕎麦打ち台が用意され、ここで高段位の蕎麦の打ち手が一心不乱に蕎麦を次々に打ち上げていきます。

 さながら人海戦術の手打ち蕎麦工場のようなもので、これだけ上手な人たちが集まって、蕎麦を打つ姿は本来ならば見学しているだけでも目が肥えて上手になるような場所に違いありません。

 しかし今日はなにしろイベントなので、とにかく早く一定の品質の手打ち蕎麦をつくってもらわなくてはなりません。

 ここでの蕎麦を打つときには何点かのポイントがあります。

 一つ目は、「切れ端は気にするな。少なくしようとする努力はいらない。切れ端は次の練りこみの時に使えばよい」というもの。

 蕎麦を上手に打とうと思うと、できれだけ切れ端を少なくしたい心理が働きます。そのうえ、段位認定の時はできるだけ切れ端をつくらないということが高得点にも繋がります。

 そのため、できるだけ端正な蕎麦を打ちたいと思うのですが、イベントに関してはそんな必要はありません。切れようが破れようが、失敗したところは次の玉をつくるときに練りこんでしまえば使えるので、そんなところを気にして時間をかける必要はないのです。

 ポイントの二つ目は、「正確な形ののし方を心がけるな」というもの。これも上記と同じように、段位の検定の時は重要な項目ですが、イベントとなるとそれよりは蕎麦打ちの速さを求めるので、余計なことを気にするな、ということ。

 ポイントの三つめは、「あまり細すぎる蕎麦を打つな。ある程度の太さを確保してほしい」ということ。

 蕎麦を茹でているとわかりますが、細すぎる蕎麦は延びてしまう時間も短いので、時間がたつとべチャッとしてお客様に出す事がはばかられてしまいます。

 細く打てる技術を持っていたとしても、ある程度の太さをしっかり確保したそばにしてほしい、ということは、お客様に美味しい蕎麦をするための大事な要素なのです。
  
 そんな注意を受けながらの人間蕎麦工場、ここでの蕎麦の出来が各ブースの評判にもつながっていくので、侮ることはできません。すでにここから勝負が始まっているのです。


      ◆


 全道のそば打ち愛好会にとっての年間最大のイベントが、この幌加内での新そば祭り。ここでの売り上げによる儲けは、その後の会の運営を大きく左右するともいえるでしょう。

 逆に雨が降って来場者が少なくなるなどして、儲からないとなるとちょっとショック。なかなか会がお金を稼ぐような場面って少ないですからね。

 そんな幌加内の一日ですが、今日は朝からお客さんの出足がちょっと悪い印象でした。気温はそれほど暑くもなく雨も降らず、そこそこの天気と言えたと思いますが、お客さんの数として賑わいが少ないように感じました。

 かくあるブースの中でも最も人気のあるブースの一つが「幌加内高校」が出店しているブース。地元の支援ということや親御さんも大勢いらっしゃるという事情があるのかもしれませんが、幌加内高校のブースだけはいつまでたっても長蛇の列が途切れません。
 それだけ地域で支えられているのかと思うと、感慨無量です。

 そんなライバルを横目に見ながら、今日の輪がブースが打ったお蕎麦は約770食とのことで、目標は千食だったのでやはり数字的には寂しいところ。

 明日もまた今日と同じスタイルでの蕎麦ブースの出店がありますよ。 

 明日は交通の混雑も予想されるかもしれませんが、幌加内での新そば祭りへどうぞお越しください。

 明日もブースで盛り付け専門に働いていると思いますよ(笑)

 

コメント
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