先日オートキャンプ場について長く調査研究をしていた友人と会って話を聞きました。
オートキャンプと言えば、最近はコロナ対応で外でのアクティビティが人気となり、オートキャンプ人気も上昇中。
またグランピングと言う贅沢な道具や環境を楽しむ新しいキャンプのスタイルが流行しつつあって、道内にも各地にグランピングが楽しめるキャンプ場が誕生しています。
そしさらには、従来のオートキャンプとはちょっと違うものの車で寝泊まりをするという楽しみ方が増えています。
こちらは高価で豪華なキャンピングカーを筆頭に、ワンボックスカー(=バン)を改造(=コンバージョン)した「バンコン」、普通のミニバンで寝泊まりをする車中泊、さらにはサイズの小さな軽自動車でも改造して中で大人二人くらいが寝泊まりできるような軽キャンピングカーも登場して、様々なバリエーションが登場しています。
車中泊での過ごし方も様々で、旅行先で1~2泊を泊まって帰ってくるものから、日本中を何か月も移動しながら、あるいは気に入ったところでは長逗留をするような放浪の旅スタイルもあります。
車中泊に関してはその一方で、道の駅など公共の駐車場に停めて夜泊まるという利用の仕方は当初は想定していないということで、トラブルと悩みの種になっているところがあります。
最近では車中泊という楽しみ方をニーズと受け止めて、場所や電源などのサービスを管理者側がコントロールするRVパークという施設が誕生しています。
新しい楽しみ方は「想定していない」という理由で禁止するような方向ではなく、新しい時代のニーズなのだと考えて、どうしたらトラブルを回避して皆がハッピーになるかという方向に知恵を使ってほしいものです。
◆
さて、オートキャンプ場に詳しい友人と話をしていると、「今までは自治体などが公共で整備したオートキャンプ場が主流だったけれど、あるときから民間の人たちが自分たちの敷地をオートキャンプ場として提供することが流行りだした」と言っていました。
公共がやると施設整備や給排水設備、道路舗装、管理等の建設など結構な費用が掛かりますが、民間が整備するとかなりワイルドでもOKだしレイアウトやサービス水準も自由な発想で運営ができそうです。
ただ民間でオートキャンプ場を経営するとなると、一泊で取れる利用料には限界があるので収支を合わせるのがなかなか難しいよう。
先駆的なところでもキャンプ場運営のみならず他の事業で収入を得て全体の帳尻を合わせているところが多いとか。
しかし最近は大手の企業がグランピングという形で高価格の利用料を狙える施設が増えています。
友人は「僕は飲食やお風呂も提供できるようなホテルが隣接するような立地でのグランピングに可能性を感じるけどね」と言っていました。
確かに高級なキャンプ場となると、飲食サービスとの連携は一つのカギになりそうです。
またコロナの影響について意見交換をしました。
友人は「実は道内のオートキャンプって結構外国からのインバウンドの利用も多かった」のだと教えてくれました。
「ただほとんどは台湾からのインバウンドの利用でしたがね。ただ台湾から道内へ来てキャンプをするとなるとかなり意識レベルや収入もレベルの高い人たちが多かった。またそういう人たちはもう世界中を旅しているような暮らしぶりで、それを踏まえた人たちが北海道のアウトドアは良い、と評価してくれていた、ということは印象的でしたね」
またそういう人たちはシュラフなど身近な道具は自分たちの者を持参して、足りないものはレンタルと組み合わせた楽しみ方もしていたのだとか。
コロナでそうしたインバウンドが激減した影響は大きく、コロナ終息後にもしっかりしたサービスを提供できるような準備をしておいてほしいものです。
ところで件の友人に「最近はキャンプに行ってますか?」と訊くと、「それがさあ、母親に物置の整理をされて大事なテントの骨組みを捨てられちゃってさ。テントが張れなくなってちょっと気落ちして行っていないのよ」とのこと。
趣味の活動って、ひと度おっくうになると足が遠のいてしまいそうです。
少しでも継続できるように健康と体力と好奇心を持ち続けていたいものですね。
新しい車が来たら車中泊もしたいところなのですが…。