そのとき私は、好きな彼女の上着を持って坂を下っていました。
坂の下では若い男女がバレーボールをしています。私の彼女は六人制バレーの後ろにいて、相手からのサーブを受けようとしてボールを大きく弾いてしまいました。
「下手だなー」と笑うと彼女も笑いながら、「ボールが強いのよ」と笑います。その弾けるような笑顔がなんとも魅力的です。
彼女のちょっと恥ずかしそうな笑顔に、僕に寄せる好意も見てとれて、(この人が彼女で良かった)と心からの幸せを感じました。
そして手にした上着を渡そうとすると、相手側のコートにいた一人が私の後ろに近寄ってきて、こう声をかけてきました。
「あら、私の上着ね、ありがとう」
振り向くと、さっきの弾けるような笑顔とは違う女性が私の方へ近寄ってきて、上着を受け取ろうとします。
その時初めて私は、(ああ、僕の付き合っている彼女はこの人だったんだ…)と気が付きました。
(さっきの女性に見せた僕の笑顔は、この人にどう見えたのだろう…)と思って言葉が出なかった…ところで目が覚めました。
(夢か…)
しかしこの後の展開を考えると、とっても怖くなってしまいました。
ここで夢が覚めて良かった。
夢オチというなかれ、とにかく怖い夢でした。
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