北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

年に一度のスモークサーモンの集い

2019-12-22 23:52:33 | Weblog

 

 昨日は友人宅で、年に一度のスモークサーモンの集いでした。

 サーモンは魚のプロの友人が秋から調達してあったものを、この家のご主人Hさんが①ソミュール液づくり、②漬け込み、③乾燥という工程を準備してくれていて、今日は最終工程である④燻煙作業を行って完成という運び。

 今は亡き「隊長」こと残間正之さんから直伝のスモークづくりのレシピですが、祖ミュール液の味はHさんの舌にしか残っていません。

 しかしこれを途絶えさせるわけには行かないと、有志が集まって年に一度この季節にこの会を続けるつもりです。

 
 スモークの最後の燻煙は「温燻」というやり方で、箱の中を60℃くらいの温度に保ちながら、今日はクルミのチップで煙を出します。

 温度を保つのは結構難しくて、起こした炭を何本もいれて空気調整をまめにおこなうことがコツのよう。

 煙と温度の様子を調整しながら3時間以上もスモークを続けます。

 
 その作業の横では、参加者はもちよった食材で真昼間から飲み始めています。

 パエリア、ししゃも、ソイとヒラメの刺身など、それぞれが自慢の料理に舌鼓を打ちながら、残間体調を偲ぶのです。

 
 僕はと言えば、この季節ならではの柚子を練りこんだ「柚子蕎麦」を家で打って持参します。

 柚子蕎麦は更科粉を使うので、普段打つ田舎蕎麦よりも切れやすく難しいのですが、やはり細い食感が命なので慎重な作業が必要です。
 
 今日は15人前を打つのに中玉の柚子を7個使用。

 汁は最近お気に入りの薄口醤油を使った返しに本枯れ節と宗田節で出汁を取った自家製汁ですが、まあそこそこうまくいってほっと一安心です。


 集まった友人たちとは、釣り、キャンプ、アウトドア、料理、お酒など人生の楽しみについての話がはずみます。

 私のようなにわか釣り師のネタは大体が笑われて終わりですが、笑いのネタは大事なのです。

    ◆
 
 さて、できあがったスモークサーモンは家で早速いただきましたが、お土産にもらって帰ったY子さん作成のプロ級ハードパンによく合って美味しいことこの上なし! 

 持つべきは料理上手な友であります。

 Hさん、お宅提供ありがとう。

 残間隊長、この会はもう少し続けます。 
 

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スマホやパソコンのトラブルに試すべきことは…

2019-12-20 23:42:50 | Weblog

 

 朝からスマホの調子が悪い。

 いつもは通勤途中で聞いているラジオアプリは起動できないし、ニュースサイトも「インターネットがつながっていません」という変な表示が出るばかりで一向に繋がりません。

 (まちなかのWi-Fi電波を拾うせいかなあ)と思ったけれどそれも違う。

 FacebookもLineも繋がらず、妻との連絡も取れません。

 ネットの通信障害かとも思いましたが、そういう情報はありません。

 さんざん悩んで、こういうときの解決のためのトライアルにたどりついたのは夕方のこと。

 なんのことはありません、電源をリセットしてみるというだけのこと。

 今回も再起動のあかつきには無事に通信が復活しました。

 今の電子機器はちょっとしたことで不具合が起きるもので、いくつかの対処方法をしっているだけでたいていは解決するのです。

 問題はその「ちょっとしたこと」になかなかたどりつけないことで、こればかりは経験や知識がものをいうところです。


      ◆

 
 そういえば昔、家のパソコンの調子が悪くなり妻がオロオロしていたときに、もうパソコンに触らせていた当時6歳くらいだった次女が「こんなのスイッチを切ればいいんだよ」と言って突然電源ボタンを長押ししてパソコンを切ったことを思い出しました。

 パソコンともなるとデータが壊れることが心配で、再起動にはためらいがあるものですが、そこまでの事には頓着がない子どもならば却って大胆な行動に出るものです。

 そのときは無事パソコンは復旧して次女は何事もなかったような顔をしていましたが、周りの方が心配でドキドキしたものです。

 でもパソコンやスマホのトラブル対処くらいなら良いとして、人生や社会人としてのトラブル対処方法は、これもまた経験を重ねないとたどり着けない世界がありますね。

 この歳になると、若者のぐいぐいくる積極さをうらやましく思う反面、危うさを感じることがあります。

 もしそうなったら助けてあげようと心がけていますが、それもまた歳のせいかな。

 トラブルにはまずはリセット、って案外正しい選択肢のように思えてきました。

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免許返納と出処進退

2019-12-19 23:56:44 | Weblog

 

 先日書いた、義父が90歳にして自動車運転免許証を更新せず、孫とひ孫から「運転免許証卒業証書」を渡された、という話の続きです。

 友人にほのぼのした話としてこのエピソードを話したところ、彼は「歳を取ったら自動的に運転を諦めるだろうと思うけれど、ご本人はやっぱり未練が少しはあったんじゃないか」と言いました。

「うーんだけど義父の歳になってみないと僕は分からないかな」
「いや、若くたって何かを諦めることの辛さはわかるはずさ」

「そうかな」
「だって、今流行りの『断捨離』を考えてごらんよ。家の中にある自分の財産や思い出のあるものを"諦めて"捨てるんだよ。それができますか、ってこと。簡単じゃないだろう?ちょっとした物を捨てるのでさえ悩んだり苦しんだりするんだから、これからもう運転はできないだ、と覚悟を決めるのって簡単じゃないと思うね」

「そう言われるとそうだな。今までできていたことを諦めるのは辛いね」
「だろう?」

「そう言われると、力士や政治家の引退も同じことか。自分ではまだやりたい、できると思っていても、周りから『まだやるの?』というプレッシャーもかかるしね」
「やはりそこで邪魔をするのは、"執着心"だろうなあ。

 断捨離一つするのが大変なことを思うと、やはり仕事や立場を引退するというのは大変な決断に違いありません。


     ◆


 まいどお馴染みの安岡正篤先生が「出処進退」について書いたものがあります。

 曰く、
 出る … どういう出方をするか
 処(お)る … 地位、ポストに処するにはどうするか
 進む … どう進むか
 退く … どう退くか
 この四つは大変難しいものですが、その中でも特に難しいのは退であります。
 進み方が目ざましいのに、実に退き方の悪い人があります。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー    

 進んでいるときにはもう進めなくなった時のことなど考えていないでしょうし、もう進めなくなった時は退くしかない、ということは考えることさえおぞましいのかも。

 さて、まずは義父にあやかって部屋の断捨離をしてみようかしら。

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人生は些細なことの連続

2019-12-18 23:29:12 | Weblog

 

 今日は職場の忘年会。

 今年も大きな事故なく、無事に一定の成果を残しつつ年の瀬を迎えようとしています。

 職場には大きな稼ぎをするエースもいますが、その一方で些末だけれど欠かすことのできない小さな仕事を地道にこなしてくれるスタッフもいます。

 皆がそれぞれの立場で目の前の仕事に忠実に取り組んでいればこそ、全体としての調和が生まれます。

 大きな仕事をすると言っても、それは小さなことの積み重ね。

 
     ◆


 大いに悟りを開こうと思って、まず仏という偉大なものの秘義をつかもうとあせっている僧に、唐末の名僧である趙州和尚は答えました。

「朝食は食ったか」
「はい、いただきました」
「よろしい、食器を良くかたづけなさい」と。(安岡正篤 「人生手帖」より)

 
 人生の些事を大切に。

 

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天才なりの苦労と悩み ~ 啄木小公園で啄木を考える

2019-12-17 23:42:05 | Weblog

 

 朝から函館市内での挨拶回り。

 出発が早すぎたために、大森浜に作られた啄木小公園で時間つぶし。

 啄木小公園には本郷新が昭和33年に作った啄木像が置かれています。

 啄木は確かに函館の歴史を彩る文化人の一人に違いありませんが、彼が函館にいたのは21歳の明治40(1907)年の5月5日から函館大家で当時勤めていた小学校と新聞社が消失した8月末までのこと。

 その後彼は、9月に札幌へ移り、9月末には小樽に移り小樽日報の記者となります。

 しかしそこで12月に暴力事件に巻き込まれて退社。

 翌年1月に、小樽日報社長兼釧路新聞社長であった白石義郎に誘われて釧路へ移り、(当時の)釧路新聞社(現在の北海道新聞の前身)の編集長として大いに活躍します。

 しかしそこでも3月になって上司への不満や東京へのあこがれなどが募り、ぷいっと釧路を離れて上京してしまいます。

 つまり啄木が北海道にいたのはたった1年にすぎず、しかもその間に住まいを4か所も替えているのですが、今ではそれぞれのまちが啄木の足跡を自慢しているとは。

 若い時分から娼妓との遊興に明け暮れるなど性格破綻者の風がうかがえますが、それでも彼の作った短歌や詩には周りの人を魅了するものがあります。

 彼はその後東京で暮らしながら小説などを発表しますが生前は恵まれた生活には縁遠く、明治45(1914)年に26歳で死去。

 天才は早逝するのでしょうか。


      ◆


 明治時代の平均寿命は44才だったそうです。

 現在の男性の寿命は約81歳ということですから一生の長さの割合でみると、26÷44×81歳=現代の47.9歳相当ということになるでしょうか。

 48歳と言えば結構な大人ですが、それにしても死ぬには早い歳といえるでしょう。

 生きざまな人それぞれですが、天才なりの苦労や悩みも多かったことでしょう。

 悩みの少ない平凡な人生も、それはそれで幸せなのだと啄木の像を見ながら思った次第。


 函館は季節外れの暖気でほぼ雪がありませんでしたが、雪のない年の瀬になるのでしょうか。

 

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今日の函館、イカはありません

2019-12-16 23:24:05 | Weblog

 

 今日から明日は室蘭~函館での年末挨拶回り。
 
 今夜の宿泊は函館で、現地のスタッフと一緒に居酒屋で懇親会を行いました。

 函館はイカを食べるのが楽しみだったのですが、行った居酒屋では「本日活イカの入荷はございません」という悲しい張り紙が。

「イカは取れないんですかね」と訊くと地元のスタッフは「やっぱり少ないみたいですね。漁師さんは単価が上がるからいいんだ、と言いますが、最近は加工場の倒産ニュースが目立つような気がしています」とのこと。

 函館には限らず日本全国での以下の水揚げ量を調べてみると、日本全体では昭和の終わりから平成の初めの頃に年間60万トンほど獲れていたイカが、近年は平成26年に21万トン、27年に17万トン、28年に11万トンと急速に水揚げが減少しています。

 なんとも残念なことですが、水温の変化をはじめ海洋にも様々な環境の変化が海産物の水揚げ量に影響を与えているようです。

 先日積丹で自力で釣りあげたヤリイカの甘さは衝撃的でした。

 真に美味しいものは自分で獲れということなのかな。

 函館は観光面では人気が上昇中と聞きますが、その陰にはいろいろな苦労もあるようです。

 地元の美味しい産物はいかに守られるでしょうか。

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お掃除の女性から人生哲学を教えられる ~ 行為は感情に先行する

2019-12-15 23:51:42 | Weblog

 

 先日、職場のビルのお掃除をしてくれている女性がとても丁寧に洗面台を磨き上げてくれているのを見て、思わず話しかけました。

「こうやってお掃除を丁寧にしていると、ご自宅の掃除もきれいにされるようになるんでしょうか」

 すると突然話しかけられた女性はちょっと考えながら、「あー、そうですねえ。やっぱり汚れているところに目が行きますね。そう思うとやっぱりきれいにするようになりますね(笑)」
「なるほど、やはりそうなんでしょうね。勉強になりました」

 17歳の時に裸一貫で上京し、幾多の山坂を越えながら一代で日本を代表する人材育成コンサルティング会社を築いたアチーブメント社長の青木仁志さんは「モチベーションが下がることはないのですか」と訊かれたときにこう答えたと言います。

 「行為は感情に先行する」と。

 好きだからやるとか、嫌いだからやらない、ということではなくて、まずはやってみることによって「好き」だとか「やる気」などの感情は後からついてくるというのです。

 まずは目の前にある仕事に没頭することです。

 その結果として成果が上がったり、仕事のコツや喜びに気が付くとそこからきっとモチベーションは上がってゆくことでしょう。

 やってみる、感じる、考える。

 好きだろうが嫌いだろうが、得意だろうが不得意だろうが、愚直に前に進む。 

 そしてそれを繰り返すことが達人の道に繋がるのでしょう。

 何気ない会話のつもりが、お掃除の女性から人生の哲学を教わりました。

 まさに「人生、われ以外皆師」ですね。

 

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義父への卒業証書

2019-12-14 23:18:04 | Weblog

 

 今日は妻の父母、つまり義父と義母の周年お祝いの会がありました。

 義父は90歳で卒寿のお祝い、そして義母は米寿の祝いです。

 子・孫・ひ孫までぜんぶで20人が集まってホテルのレストランで会食をしました。

 似顔絵や色紙などいろいろなプレゼントがあったなかで面白かったのは、運転免許卒業証書の授与でした。

 前述のとおり義父は90歳になりますが、つい最近まで車の運転をしていました。

 それが今年の誕生日を迎えるにあたってようやく免許はもう更新しないことを決めてくれました。

 それで「孫・ひ孫一同」から義父に対して「運転免許卒業証書」が渡されてこれをお祝いしたというわけ。

 買い物やどこかへ出かけるときは、近くに住む義兄姉が車を出して送り迎えをしているので日常の不便はないようです。

 さて車の運転支援性能が向上しているなか、自分はいったい幾つまで免許を保持することになるでしょうか。

 子や孫が自分の身の回りの世話を焼いてくれるでしょうか。

 車社会と自分たちの未来が楽しみでもあり不安でもある今日この頃です。

 それにしても甥や姪の子供たちは少し見ない間にずいぶん大きくなりました。

 他人の子の成長は早いですね。

  

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35回目の結婚記念日

2019-12-13 11:33:33 | Weblog

 

 今日は妻と35回目の結婚記念日の食事に行きました。

 本当は来週なのですが、出張が入っているために前倒しで今日にしたのです。

 行く先は地元琴似にある本格フレンチのお店「レ・カネキヨ」。

 できるだけ地元に近いお店を開拓して地域を良く知ろうということで、家から近いレストランを選択しました。

 35年目の結婚式は「珊瑚婚式」なのだそう。

 30回目が「真珠婚」だそうですから、珊瑚の方が真珠より価値が高いということでしょうか。宝石の類はよくわかりません。

 お料理は厚岸の生ガキにはじまって、野付のホタテと欧州の栗のスープ、鴨とキジの肉、オマールエビなど面白い食材の皿が次々に運ばれてきます。

 サーブしてくれた若いお兄さんに、「どうせならエゾシカとか地元北海道の食材をもっとたくさん使うと良いですよね」と軽口をたたいていたら、メインディッシュは本当に白糠のベニソン(エゾシカ肉)でした。

「さきほど、エゾシカと言われた時には、『実はメインは…』と喉元まで出かけました(笑)」

 なるほど、何でも話しかければ良いというものでもありませんね。


     ◆


 美味しい食事が終わってデザートも終了したところで、お店からのサプライズデザートのプレゼントがありました。

 今日が結婚記念日だ、と告げてあったことでのサービスです。

 サーブをしてくれたお兄さんは、何を聞いても鮮やかに受け答えをしてくれて実に爽やかでした。

 奥には大人4人ほどの個室もあり、秘密の会食もできそうです。

 地元に良い店があるのはありがたいですね。

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会いに行きたし、勇気は出ず

2019-12-12 23:36:09 | Weblog

 

 ある会合で会った知人が、最近の困りごとを話してくれました。

 彼は「暗礁に乗り上げていてうまくいっていない営業上の話がありまして。担当者が営業先の人を苦手にしていてなかなか会いに行かないんです。『人には会わなくちゃだめだよ』と口を酸っぱくして言っているのですが、のらりくらりと逃げ回っている印象なのです」と困り顔。

「問い詰めてもだめなのですか?」
「そう言うと『相手とは電話とメールでやり取りをしています』と逃げます。電話やメールでやり取りをするのと実際に会うのでは相手から得られる情報量は雲泥の差ですよね。相手の顔色や細かい動作から得られるものは多いですし、謝らなければいけない案件であれば余計に会わないとどうにもなりません。それなのに『会えば怒られる』と思ってしまって足が向かないんです」

「どうしたものでしょう」
「私が代わりに会いに行っても、それでは問題の根本的な解決にはなりません。それは彼を仕事から外しました、というのと同じことになります。勇気を出して会いに行くように叱咤激励の毎日なのですが、うまくいくかどうか…」

 彼はほとほと困った顔をしていました。

 私の先輩からは、「相手に叱られるときはチャンスだよ。そういうときこそ相手に謝るという理屈で会えるからね。そのときのこちらがわの説明の仕方や未来に向かって善処する方策を上手に伝えれば、相手の気持ちを和らげたりひっくり返したりすることもできる」と教えられたものでした。

 しかし実際に怖い相手となると足がすくむその気持ちもよくわかります。

 それを内心はドキドキしながらも平然とした顔で会いに行く度胸が見に着くと、営業の力は一気に向上するものです。

 さて、件の彼は成長を遂げることができるでしょうか。

 他人事ながら、彼のことが気になって仕方がありません(笑)。
 

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