蔵くら日記

人生最後の数年を田舎暮らしで。2004年4月、実現のための行動開始!それは思わぬ展開でスタート・・。今では安曇野三昧

森の音楽会

2009年08月17日 | 安曇野を離れて
初めて訪れた北信州の奥志賀高原。
CO2がどうだこうだと言いながら、1000円の魅力に乗っかった奥志賀行き。

煩雑な看板や広告類、自動販売機がなくスッキリしたエリアである。
周辺ペンションやカフェの標識は同じデザインに統一し、下部にオリジナル書体で施設名が表記してある。

音楽堂を持つ奥志賀高原ホテル正面


サイトウ・キネン・フェスティバルのプログラムに「若い人のための『サイトウキネン室内楽勉強会』」がある。
小澤さんが力をいれている若い人の音楽教育のひとつ。
音楽を学ぶ学生から選出した若手音楽家を、奥志賀高原で指導する合宿である。

その成果の演奏会が「森の音楽堂」であり、15日の夕方に鑑賞した。


前半は声楽とピアノ。後半は弦楽オーケストラ。
自由席のみだから、早くから観客が並ぶ
弦楽に興味があったので「チャイコフスキー:弦楽セレナーデハ長調」を楽しみに、背後の席を選んだ。
つまり小澤征爾さんの指揮を5~6メートル正面から眺めようという算段である。

迫力満点。小澤さんのブレスが聞こえ、額の汗まで見える。
ヴァイオリン11人、ヴィオラ5人、チェロ5人、コントラバス1人の陣容。

音響がよいとされるホール内の天井。
収容人員400人だそうだが、300人でゆったりがよいだろうけど、経費との兼ね合いもあることだし。


第3楽章が始まってまもなく、チェリストの一人の頭がぐらっと揺れた。
ついでチェロを抱えたままゆっくりと右へ傾き、床に倒れた。左手の指は弦を押さえていたそのままの形で動かなくなった。

コントラバスの音色がとてもよかったのと、大きなホールでは単独に聞き分けるチャンスはあまりないのでじ~っと見ていた。その手前の視線上に飛び込んできたものだから、驚いた。

室内は暑かった。一瞬酸欠かと思った。

標高1600メートルくらいの高原なので冷房は要らない。周りのガラス戸は開放され網がかかっていた。

休憩タイムにそばを通った折、近くの席の人々が寒いと言ってガラス戸を閉めていた。

チェリストは緊張と暑さのため、また数日間の合宿練習の過労もあったのかもしれない。
緊急休憩のあとガラス戸を開放し、第3楽章第4楽章を終えた。素晴らしい演奏に何度も呼び出された若者達に惜しみない拍手が送られたが、仲間のトラブルにショックもあったろう、疲れただろう。早く終ってあげればいいのに・・・

サイトウ・キネン・フェスティバル松本での本番発表会は、18日午後7時から「あがたの森文化会館講堂」で始まる。

結局疲労と過呼吸が原因のようだ、と報告された。
このトラブルが彼女の将来に暗い影とならないことを切に祈るのみ・・・

チケットは、奥志賀高原ホテルとその周辺ホテル・ペンションにて
 滞在とセットで購入する仕組みである
地元の宿泊施設やボランティアは小澤さんを”先生”と親しみを込めて応援している。

ケチ蔵はとても奥志賀高原ホテルには泊まれない。周辺「プチホテルEpi」へ。
午後9時過ぎ、広い部屋で気持ちよく眠りについた-------------
コメント (2)
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