星のひとかけ

文学、音楽、アート、、etc.
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どんな日も…

2019-01-19 | …まつわる日もいろいろ

 「吹雪が通り過ぎるときに混乱が生じるのは怒りのためではなく、それがあまりにも強大であり、比べて吹雪が触れるもの、とくに人界のものは卑小でありすぎるためだ。

 … 彼の経験では、純粋な悪意から事を起こすのは人間だけだった…」


、、 今読んでいるミステリの中の言葉。。
針葉樹の森と凍った湖と雪と嵐とアメリカ先住民の村が出てくる 真冬の物語。 
、、この引用のところを読んで、 わたしたちが古来から 自然の神の怒り と、 自然の災害や天候の異常についてよくそういう言い方をしてきたことをあらためて思い返して、 そうか… 先の言葉の言う通りかもしれない、、 自然が本当に《悪意》をもって何かを起こすことは決して無いのだ、、 とそう思いました。。

、、 万物に神 或は精霊は宿る、、 そうかもしれないし、 そうだったらいいと思う…  その神や精霊を鎮める為に、、 わたしたち人間にとっての災いがもたらされないように、 祈ったり祀りをしたりする、、 それでも起こってしまう天変を わたしたちは《怒り》と呼ぶけれども、、 (確かに私たちは怒られていると感じるし、 怒りに値する結果であることも多いけれども)、、 でもそれは 自然の《悪意》ではない。。 どんな天候、どんな自然にも 悪意は無い、、 そうだよね。。

 ***

子供のころに戻りたい… と思うような輝いた子供時代は自分にはそう多くはないけれど、 もう一度あの景色の中に立てたら… と思う景色はいくつかあります。 
そのひとつが、 全面結氷した山の上の湖のスケート場。 、、今かんがえるとあんなに広い湖に厚さ30センチくらいの氷が張りつめるなんてどんなにか寒かったろうと思うけれど、 ちっとも寒かった記憶が無い、、

スケートリンクが3面くらいあって、 見渡す限りの氷の上で、、 湖の周りは森だけ、、 そして湖の上はなにもない空だけ。。 ところどころごつごつした天然のリンクが私は大好きだった。
、、 ときどき 氷が押されて音を立てる、、 重い グゥーーーーというか ギィーーーーというか、 低い唸るような音、、 あの音をもう一度聞いてみたい。。
(想い出す限り 写真を撮ったという記憶がないのが残念。。 学校でも友だちとでもあんなに何度も行ったけど、、 どこかに残っているかな…… 今ならどんなにか美しい景色がスマホ動画で残せるだろうに…)

、、 今読んでる本の中では、 湖の上をスノーモービルや車が平気で走り回っている。。 穴釣り小屋があちこちにあって。。 

、、 そんな本を読んでいるから、 あの子供時代の湖が見たくてたまらなくなった。。 もう二度とスケート場はできないだろうけれど、、 それも 自然の神さまの《悪意》のせいではないよね、、 私たち自身の手で失ったもの、、 失った時間。。



少し風の強かった一昨日の夜明け



きょうはなんにもない 青空。。 


どんな日も 空には一片の悪意も見つからない… 、、そうして見上げた眼を自分の心に戻して、、 … あぁ 反省することいっぱいだ… (苦笑)


、、 よき週末を …