THE YELLOW MONKEY 19年ぶりのアルバム『9999』
…CDをスピーカーで2回、 ダウンロード版をイヤホンで2回、、 聴いたところです。 そろそろなにか書き留めておきましょうか…
** 4/18 記 **
正直、 こんなにシンプルなアルバムに仕上がったのは驚き、、でした。 とても良い意味で ね、、
去年の後半~秋の頃、、(私などが心配してもしょうがないのだけど)マジで心配してました。
アルバム制作 とっても とっても苦しんでいるだろうと…。
だって、、 再集結後の音としてそれまでに届けられた曲たちの、 個性が違い過ぎて…
ALRIGHT は少しぎこちないながらも懐かしいイエローモンキーの音だった。。
、、そこから始まって TV主題歌の「砂の塔」、 ストリングスのアレンジのサスペンスドラマ向きの創り込んだ曲、、
「ロザーナ」はすごく楽しそうなスタジオ風景が嬉しかったけれど、 速いビートのソウル色のこれも難しい凝った造りの曲。
そのあとの「STARS」は Bowieのことを歌っていたけど音はグラムというよりすごくタイトな音数を抑えたロックで、、
「Horizon」のピュアで壮大な美しさは抜きんでていたし まさに今までの年月の気持ちを代弁してくれた特別な曲だったけれど、、
次はまた一転、、 再びTV主題歌の やさぐれたガレージぽい「天道虫」
これらの曲がひとつのアルバムにまとまりよく納まるとはとても思えなかったし、、 サウンドもどの曲も全部違うことをやってみようと試しているみたいで、、 いっそ 既発曲はそれだけでEPにでもまとめて、 まったく新しい曲だけで 依頼されたテーマとか無しに、 前にも少し書いたけど、 4人がほんとうに歌いたいこと、 鳴らしたい音、、 それだけでアルバムを創れれば…と。
でも 現在のそのイエローモンキーの《音》がどんななのか私もわからなかったし、、 それを探しているから きっと着地点を求めてますます苦しんでいるのじゃないのかな、と…
楽しみに待っていた、、とこないだ書いたけれど、、 本当はすごく心配してました。。 心配の余り、、 遅いと思ったけれど昨年のエマ誕メッセージにそのことを書いたもの… Lovinの事がとても心配… って、、 エマさん守ってあげて、って、、 笑
***
アルバムの感想になっていませんネ…
「この恋のかけら」の まさに空気感のあるギターのイントロを聴いた瞬間に、 ふわっと不安は消えました。。 不思議なくらい ふわっと一瞬で、、 もう大丈夫、、って。
この曲、、 すごく大地感に溢れていて これがLAの音かと最初思ってしまったの、、 砂漠とユッカの木が浮かんだもの…(笑) そうしたら 「この辺りは雪深く…」って え?? 何処なの此処は?? かと思えば「マトリョーシカ」? 二番は「落葉樹」だし… 脳内ぷちパニック…笑
始まった直後に終わっちゃったり、、 恋のかけら、、「埋め」ちゃうんだ…
とか、、 耳から入る言葉と音の この歌の情報量の多さがまだ完全に処理しきれてないけれど、、《時間》への想い なのかな…
(人生の)《色》や 《時間》や、、 これから《先》のこととか、、 このアルバムの中のテーマ全部が詰まっているオープニングにふさわしい歌、、 と、、 書いている今 気づき始めました。。
そこから さっき《やさぐれ》と書いた「天道虫」への繋がりもまったく自然で… この曲のアニーの音の太さとヒーセのエッジのコントラストが好きです。
で 「Love Homme」は逆にヒーセの音の太いこと… ん~~ブラックキーズだゎ。。
ハンドクラップも入ってグラム感も俄然増した「STARS」は9999バージョンの方がずっと好きです。 リズム隊を全体的に太い(輪郭のキレた音というより、大ぶりな)音にしてるようで それで天道虫からずっと統一感があるのかな、、
「~Hide」はトランシルヴァニア辺りのゴシックでしょうか… 割れ気味のロビンの声とガレージ&メタルなギターの音色が合っていて、 逆にタイトなドラムスで締まっているのね、、 でそのタイトなドラムスが「ロザーナ」へも、、 こういう繋がりがあってすごく自然に聞こえる…
「ロザーナ」、、 公開された時から大好きでしたが よりリズム隊のエッジが効いてカッコ良く聞こえる、、
そのエッジから 「Changes Far Away」のイントロへ、、 この至福感はなに…? やっぱりここまでの繋がりがすごく好きです。。 で、、 この歌の歌詞にしみじみと聞き惚れていたら いきなりブライアンのギターで涙が噴出して 紅茶も吹きそうに… タララララ♪って音が駆け上がるところからブライアンなのね、、 でオーケストレーションの瞬間、ほんとに涙噴き出しました。。 エマちゃんありがとう~、、
… 長くなったので今日はここまでにしましょうか、、
ほんとうに心配していたので その気持ちが融けるような、 (複雑さやデコラティブな音ではなくて) シンプルなところに少し遊びがある、 なにより4人それぞれの音色が余裕がある、、 最初に書いたみたいに なんてシンプルなアルバムだろう、、と。。
語弊があるかもしれないけど、、 19年待ってて良かった~~ という華やかな感慨よりも、 お兄さん達が骨太なカッコいいロックをやってくれていることに すごく安堵したのでした…
** つづき 4/19 **
続きはちょっと ゴメンなさい…から。。
「砂の塔」、、ALRIGHTのあと発表されたTVドラマの曲でしたが、、 ご免なさい どうしても私はこの歌が好きになれない。。 サスペンスドラマの歌としては成功かもと思うし、 曲もアレンジも効果的だけれど、、
歌詞の負の側面がどうしても…。 、、願い 愛 太陽 未来図… このアルバムの中のほかの曲でも歌われているテーマが この曲の中では壊されていくようで、、 その痛みもどこか他人事(よそごと)の寒々しさがあって…
「Balloon Balloon」 昭和ノスタルジーいえトリビュートかな? ベタ過ぎる曲調やハモりや転調や、、 われら昭和世代にはベタでも 今の世代や海外の人にはとっても面白いのかも…
(私には、、)これ聴くと 村下孝蔵さんの「踊り子」がものすごく聴きたくなってしまうんです、、 とくべつに似ているわけじゃないんだけど きっと 「アパート」とか「窓」とか「横顔」とかのキーワードのせいね。。 村下さんの歌大好きだった、、すごく素敵な歌、 せつなくて。。 この Balloon Balloon も…
「Horizon」 もう何か言う必要ないです、、。 映画『オトトキ』や 2017年の東京ドームでこの歌が流れるのを見ていた記憶、、。 このアルバムの完成はもちろん本当に待っていたものでもあるけど、 TYMが戻って来てくれて私自身ほんとに生きてて再び彼らに会えて良かった~~ と心から思ったのはあの東京ドーム(と初日の代々木)だったから。。 ライヴという「場」の記憶ってそれだけ強いもの、、。
このアルバムの中の楽曲も、 これからまたそうやって新しくライヴの「場の記憶」と一緒に 身体と心に刻み付けられていくんだな、、、 と そう思えることが今はとっても嬉しいな…
「Titta Titta」 これも昭和洋楽世代には楽しくてしょうがない曲。。 カラフルな花模様のドレスを着たジョージやレノンが浮かんできます。。 とってもHappyな贈り物の曲、、 でも(笑) エマちゃんのソロはもうちょっとだけブルースぽく弾いて欲しかったかな… (なんてエマちゃんにダメ出しなんか出来る立場じゃないけどネ)
「ALRIGHT」 これ聴くと あらためて3年という日々が流れたことを実感します。 これを初めて聴いた日の気持ち。。 今聴くと もぅなんか どうやって演奏していいか どうやって歌っていいか わかんない感じがひしひしと… (あぁ まだ蛹なんだぁ 蛹が必死で羽を広げようとしてる感じ… ロビンなんでそんなにガナってるの…笑) ゴメン、涙しながら笑ってしまいました…
、、でも この曲も LIVEでは泣いたなぁ、、 嬉しかったなぁ、、 幸せだったなぁ、、 (って、、今年も行けるんだょ 自分)
「I don't know」 この歌、、 わたしはすごく好きです。 このアルバムがトータルでとてもシンプルな印象を受けたように この最後の曲も4人の骨太な演奏の音、 4人の歌声、 基本それで成り立っているシンプルな曲だけど、 とても とても 強い力のある曲だと思う。。
、、 この曲が最後で、 このアルバムのその《先》にあるもの、、 その約束は 今は無いよ、、と。 それでいいんだと思う、、
(あっ、書き忘れた。。 この曲のイントロからのエマさんの独特のひゅん♪というギターの音色が好きだ、というのは前にもちょっと書きましたけど、、 歌の後半で とつぜんマリアッチになる部分が もう もう 泣くほど好きです、、 シンプルな中でこういう一瞬のギターの音色の変化とか、、 ほんと好きな部分はいっぱいある…)
メンバーのいろんな音が楽しめる。。 特にヒーセさんのベースの音色の多彩さ、、 ちょっとフレットレスを想わせるような緩めのうねりの響きとか、、 アニーのドラムスも すごくタイトだったり アフリカンな土着の雰囲気だったり、、
吉井さんのいろんな声が聞こえる。。 割れ気味のロックな声も 透明な声も 妖艶な囁きも 甘えん坊の声も、、 でも 若い日のこのバンドの持ち味だった過剰さが、 今は4人のリアルな堅実な演奏で、、 ん~~ なんだろ、、 やっぱり《余裕》と言ったらいいのかな、、 それがあるからとてもシンプルに聞こえる。。
そして、、 エマちゃん 濃くし… もとい酷使。。 このアルバムの全曲再現をどうやって弾いていたのか、、 今更ながら 見てみたくなりました。 武道館行けば良かった… 笑
どのギターを使ったのか、、 どんな風に弾いてたのか、、 ギター好きにはいろいろ気になってたまらない、、 それはLIVEで、、 見せてもらおうね…
もっと また聴きます。。
90年代の自分みたいに 畳の部屋で膝を抱えてただひたすらプレイヤーでエンドレスに聴いていた、、 「クズ社会の赤いバラ」みたいな気持ちで聴くんじゃなくて、、 今 ここの左サイドバーに並んでいる ホージアや ラカンターズや カッコ良いワクワクさせてくれる音楽と並べて、 日本一カッコ良いロックバンドのアルバムを、、
そういう日が来たことは
やっぱり、 ものすごく嬉しいよ… ♡