先日の日曜日の新聞に、、 ピアニストの舘野泉さんの「思い出す本」として、 ノルウェーの作家シランパアの『若く逝きしもの』という本が紹介されていました。
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シランパア、という名が初めてだったので興味深く読んで、 それから図書館のデータ検索をしてみたところ、、 なんと都内全域で2冊くらいしかないのでした。 もちろん絶版、 古書店の検索データにも無かったかな。。
ちなみに、 「シランパア」 「シランペー」 「シランペエ」と本によって表記もいくつかあるのがわかりました。 検索する時はいろいろ当たってみると見つかるかもしれません。
、、 舘野さんの文章の中でもうひとり取り上げられていたのが スウェーデンの作家 ラーゲルレフでした。 (こちらも「ラーゲルレーヴ」 「ラゲルレフ」 「ラーゲルレーフ」といろいろあります)
ラーゲルレーフでは20年ほど前に 『幻の馬車』(石丸静雄訳・角川文庫)を読んでいて、、 「幻の馬車」とは 人が亡くなる瞬間にその魂を迎えに来る「冥府からの馬車」のことで、 この作品では 若い女性救世軍兵士と、 堕落した肺病みの男とが、 生命の最期のときに 「幻の馬車」の馭者を通じて互いの魂を交流させるという物語でした。 幻想的でありながら、 テーマはとてもリアルな 人間としての「善きこと」「善きもの」というテーマだったと思います。
とても印象に残る作品だったので、 ひさしぶりにラーゲルレーヴの他作品を読んでみようかと、、
***
わりと新しく出版されたものがあったので 『ダーラナの地主館奇談』(日本図書刊行会 2001年)を読むことにしました。
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「精神錯乱を来した青年」と「少女のひたむきな愛」(Amazon.co.jp>>)、、 という紹介文にも興味をひかれたんだと思います。
ダーラナの地主の息子で ヴァイオリンを奏でることが大好きな青年は、 大学での学業の妨げになるからとヴァイオリンを取り上げられてしまいます。 そんな時、 盲目のヴァイオリン弾きと大道芸人の一行に出会います。 その時が少女との最初の出会い。
そののち、、 ある出来事がきっかけで青年は正気を失ってしまいます。 憐れな身なりの行商人となって 村の子ども達にからかわれながら家々をまわって雑貨を売り歩く日々。 一方、少女も大道芸人のもとを離れ、 牧師の養女となって暮らしていました。
こうして、、 お互いにかつて会った「大学生と少女」とは気づかずに、 ふたたびめぐり会います。
おとぎ話のような雰囲気もあり、 「眠り姫」や「王子と乞食」や「美女と野獣」のようなモチーフがいろいろ感じられるお話。 青年の心を元どおりにするために、 ヴァイオリンがやはり出てくるのですが、、 いいなぁ、、と思ったのは、 青年がヴァイオリンの「声」を聴くところ。
正気を失っていても、 青年はヴァイオリンの「声」を感じることは出来て、 ヴァイオリンが何かの「気配」を感じて いつものように鳴らなかったりする。 あるいは、 少女が青年の心を癒そうとするときも音楽が役目をするのだけれど、 それだけでは本当の治癒には至らない。。 音楽がそこに「ある」というだけではダメなんだね。。
***
少女が、 青年に「弾いてくださいな」と頼む曲が、、 ウェーバー作曲の「魔弾の射手のワルツ」、、と書いてあったので、 聴いてみたくなって調べてみました。
『魔弾の射手』(Wiki>>)
↑このオペラの中で奏でられるワルツ曲なのだそうです。。 それを探しているうちに、 このラーゲルレーヴの物語が、 バレエ作品として演じられているのが見つかりました。 スウェーデンの王立バレエ団によるものみたいです。 初めに流れるのが その「ワルツ」なのかな?
[Arthaus 101384] SANDSTROM: The Tale Of A Manor
正気を失った行商人の青年と、 もともとの青年の姿と、、 ダブルキャストで演じているようですね。。 スウェーデンといえば、 皆さんエルフのように長身の方が多いですが、 このバレエを見ても 脚長い~。 つま先立ちで踊ると身体の三分の二が脚のよう。。。(笑)
私も小説を読んでいる間、、 この作品は無声映画か パントマイム劇のような感じで劇化したらきっと良いだろうなぁ、、と思っていました。 青年役は、、 栗原類くんが良いとおもいます、、(唐突にすみません)。 心を病んだ青年は、 つねに周りに怯えていて 犬や猫にまでおずおずとおじぎをしていたりするのですが、 ずっと類くんのイメージが頭に浮かんでました、、
、、以前見たこんなイメージで、、↓
栗原類くんがダークキャラクターに扮した時の… (numero.jp/numeroeditorブログ>>)
(といっても私、TV見ないので彼が言葉をしゃべっているところ、まだ一度しか見たことないんですけど…)
***
話をもどしましょう。。 ちょっと苦言ですが、、 上記の『ダーラナの~』なんですが、、 もうすこし翻訳文がなんとかならないか、、という感じで。。 訳文を箇条書きに連ねたらこんな感じかと、、 ストーリーは確かにつかめるのですが、、
なので、 佐々木基一さん訳のもの
(『地主の家の物語』角川文庫1952年)か、
古くは生田春月訳 (『新潮社 世界文学全集〈第27巻〉北欧三人集』1928年)をさがして読んでみるつもりです。
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シランパア、という名が初めてだったので興味深く読んで、 それから図書館のデータ検索をしてみたところ、、 なんと都内全域で2冊くらいしかないのでした。 もちろん絶版、 古書店の検索データにも無かったかな。。
ちなみに、 「シランパア」 「シランペー」 「シランペエ」と本によって表記もいくつかあるのがわかりました。 検索する時はいろいろ当たってみると見つかるかもしれません。
、、 舘野さんの文章の中でもうひとり取り上げられていたのが スウェーデンの作家 ラーゲルレフでした。 (こちらも「ラーゲルレーヴ」 「ラゲルレフ」 「ラーゲルレーフ」といろいろあります)
ラーゲルレーフでは20年ほど前に 『幻の馬車』(石丸静雄訳・角川文庫)を読んでいて、、 「幻の馬車」とは 人が亡くなる瞬間にその魂を迎えに来る「冥府からの馬車」のことで、 この作品では 若い女性救世軍兵士と、 堕落した肺病みの男とが、 生命の最期のときに 「幻の馬車」の馭者を通じて互いの魂を交流させるという物語でした。 幻想的でありながら、 テーマはとてもリアルな 人間としての「善きこと」「善きもの」というテーマだったと思います。
とても印象に残る作品だったので、 ひさしぶりにラーゲルレーヴの他作品を読んでみようかと、、
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わりと新しく出版されたものがあったので 『ダーラナの地主館奇談』(日本図書刊行会 2001年)を読むことにしました。
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「精神錯乱を来した青年」と「少女のひたむきな愛」(Amazon.co.jp>>)、、 という紹介文にも興味をひかれたんだと思います。
ダーラナの地主の息子で ヴァイオリンを奏でることが大好きな青年は、 大学での学業の妨げになるからとヴァイオリンを取り上げられてしまいます。 そんな時、 盲目のヴァイオリン弾きと大道芸人の一行に出会います。 その時が少女との最初の出会い。
そののち、、 ある出来事がきっかけで青年は正気を失ってしまいます。 憐れな身なりの行商人となって 村の子ども達にからかわれながら家々をまわって雑貨を売り歩く日々。 一方、少女も大道芸人のもとを離れ、 牧師の養女となって暮らしていました。
こうして、、 お互いにかつて会った「大学生と少女」とは気づかずに、 ふたたびめぐり会います。
おとぎ話のような雰囲気もあり、 「眠り姫」や「王子と乞食」や「美女と野獣」のようなモチーフがいろいろ感じられるお話。 青年の心を元どおりにするために、 ヴァイオリンがやはり出てくるのですが、、 いいなぁ、、と思ったのは、 青年がヴァイオリンの「声」を聴くところ。
正気を失っていても、 青年はヴァイオリンの「声」を感じることは出来て、 ヴァイオリンが何かの「気配」を感じて いつものように鳴らなかったりする。 あるいは、 少女が青年の心を癒そうとするときも音楽が役目をするのだけれど、 それだけでは本当の治癒には至らない。。 音楽がそこに「ある」というだけではダメなんだね。。
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少女が、 青年に「弾いてくださいな」と頼む曲が、、 ウェーバー作曲の「魔弾の射手のワルツ」、、と書いてあったので、 聴いてみたくなって調べてみました。
『魔弾の射手』(Wiki>>)
↑このオペラの中で奏でられるワルツ曲なのだそうです。。 それを探しているうちに、 このラーゲルレーヴの物語が、 バレエ作品として演じられているのが見つかりました。 スウェーデンの王立バレエ団によるものみたいです。 初めに流れるのが その「ワルツ」なのかな?
[Arthaus 101384] SANDSTROM: The Tale Of A Manor
正気を失った行商人の青年と、 もともとの青年の姿と、、 ダブルキャストで演じているようですね。。 スウェーデンといえば、 皆さんエルフのように長身の方が多いですが、 このバレエを見ても 脚長い~。 つま先立ちで踊ると身体の三分の二が脚のよう。。。(笑)
私も小説を読んでいる間、、 この作品は無声映画か パントマイム劇のような感じで劇化したらきっと良いだろうなぁ、、と思っていました。 青年役は、、 栗原類くんが良いとおもいます、、(唐突にすみません)。 心を病んだ青年は、 つねに周りに怯えていて 犬や猫にまでおずおずとおじぎをしていたりするのですが、 ずっと類くんのイメージが頭に浮かんでました、、
、、以前見たこんなイメージで、、↓
栗原類くんがダークキャラクターに扮した時の… (numero.jp/numeroeditorブログ>>)
(といっても私、TV見ないので彼が言葉をしゃべっているところ、まだ一度しか見たことないんですけど…)
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話をもどしましょう。。 ちょっと苦言ですが、、 上記の『ダーラナの~』なんですが、、 もうすこし翻訳文がなんとかならないか、、という感じで。。 訳文を箇条書きに連ねたらこんな感じかと、、 ストーリーは確かにつかめるのですが、、
なので、 佐々木基一さん訳のもの
(『地主の家の物語』角川文庫1952年)か、
古くは生田春月訳 (『新潮社 世界文学全集〈第27巻〉北欧三人集』1928年)をさがして読んでみるつもりです。