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神奈川県の西部にある「小さな町」で暮らす私.
日々の出来事、見たこと、感じたこと、思ったことを綴っていきます。

ボク、お母さんのこどもでよかったヨ、大好きだよ・・・

2009-10-06 | インポート
教育事務所が主催する研修会に出席してきました。

資料として配られた、県の教育委員会が発行した冊子の中に、こんな心打つ作文が載っていました。

「ボク、お母さんの子どもでよかったヨ、大好きだよ・・・」というタイトルでした。

『息子が小学校四年生で難病と診断されました。
その時から、お姑達から、こんな子どもを産んだ嫁が悪いとずっと言われ続けた私は、心身ともにまいっていました。

そんなある日のこと、息子が私に口答えをしたので、「おまえを産むんじゃなかった!!」
と、つい心にもないことを言ってしまったのです。
息子はじっと下を向いたまま動きませんでした。
ハッと我に返り、私は鬼のような母親だ、なんて恐ろしい人間だろうと自己嫌悪に陥りました。

それから何日かたって、台所で夕食作りをしていた私の腰に手を回して、「ボク、お母さんの子どもでよかったヨ、大好きだよ。大きくなったら、おかあさんと結婚するんだ。ネッ!いいでしょう?」
息子の思いがけない言葉に、私は声が出ませんでした。ただ涙がこぼれ落ちるだけでした。
「ごめんね。ごめんね」と何度も繰り返し詫びながら、息子を強く抱きしめました。』

読んでいて涙が出そうになりました・・・。

お母さん自身が、周囲の思いやりのない言葉で傷つき心が疲れてしまったために、イライラしてつい息子にきつい言葉をかけてしまう・・・そんなケースは、誰でもあると思います。

でも、子どもにとっては、大好きなお母さんから思いもかけない言葉を投げられて、どんなに不安で寂しく悲しかったことでしょう・・・。

それでも、子どもはお母さんが大好きなのです!
幼いわが子から「お母さんの子どもでよかったヨ」という言葉を聞いた母親の気持ちは、言葉では表現できない「優しさと温かさ」に包まれたことでしょう。

そして、このお母さんは、
『これからは、母は強くなります。どんなことがあっても、おまえを守ります。お母さんの命にかけても・・・。そしていっしょにがんばろうね!
だって、おまえを守ってやれるのは、お母さんしかいないのだから・・・』
と、結んでいます。


「完璧でない人」「失敗した人」を許さない価値観の人や社会であるがために、「自分」を嫌いになったり、傷ついたりしてしまうことが多い今・・。

「不完全」でもいいではありませんか。
「大人も子どもも、自分の「長所を認める」と同時に「短所も認めて」、自分を好きになって生きていきたいですね。

雨の強い日でしたが、出かけて良かった~~。有意義な研修会でした。