オープニングの海兵隊の訓練風景は嫌でも「フルメタル・ジャケット」を思わせるが、その後も頻繁に過去の戦争映画が引用される。「地獄の黙示録」はもろに上映会の様子が出てくる(「ワルキューレ」に乗ったヘリコプター部隊の襲来に若い兵士たちが発情した動物のような大騒ぎ)わ、「ディア・ハンター」の「カヴァティーナ」は出て来るわ、兵士がガスマスクをかぶって「スター・ウォーズ」のダース・ベイダーの真似をするわで、「戦争」そのものが現場の兵士にとってさえ実感が薄れ、「映画みたいなもの」になっているよう。
戦闘シーンらしい戦闘シーンはなく、空港を空爆するカットなどわざわざガラス窓に写して見せている。代わりに見られるのは、炎が消え去った後の黒こげになった死体であり、火がつけられた油田の黙示録的な風景だったりする。
戦場にいて平時を思い平時にいて戦場を思うという具合の文学的なセンスが強い。トイレでカミュの「異邦人」を読んでたりしてね。が、その分かったるくもある。
それにしても、海兵隊は妙にHEADという言葉が好き。「フルメタル・ジャケット」ではトイレの意味で使われていたし。
(☆☆☆)
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戦闘シーンらしい戦闘シーンはなく、空港を空爆するカットなどわざわざガラス窓に写して見せている。代わりに見られるのは、炎が消え去った後の黒こげになった死体であり、火がつけられた油田の黙示録的な風景だったりする。
戦場にいて平時を思い平時にいて戦場を思うという具合の文学的なセンスが強い。トイレでカミュの「異邦人」を読んでたりしてね。が、その分かったるくもある。
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